一ノ瀬さん。小宮です。
>
> とはいえ、批准してしまった物はしようがない。
> どうしよう。
>
> 長野モデルは実行したいところですが、自動車通勤の半減など、経
> 済社会への影響が強すぎて、特に現下のような不安定な経済情勢では
> 大規模には実行し難いと思います。
> 小宮さん紹介の環境省の報告書も、かなり都合のいい仮定を置いて
> いるようですから、あまり当てにはなりません。
> 困りましたね。
やはり、もうどうしようもなくなったらロシアあたりから排出枠を購入する
しかないんでしょうか。
環境省の資料に排出量取引制度に関するものがありましたが、
http://www.env.go.jp/press/file_view.php3?serial=1031&hou_id=1514
この中では、2008年以降の予想国際排出枠価格を数千円/t-Cと
しています。仮に1t-Cあたり5千円とすると、
1990年のCO2排出量(A): 12億2900万t-C
上記の6%減(Ax0.96): 11億5500万t-C
1999年時点での排出量(B):13億1400万t-C
B-(Ax0.96)=1億5900万t-C
1億5900万t-C x 5千円t-C = 7950億円
*排出量の数値は、下記の「地球温暖化対策推進大綱」から。
http://www.kantei.go.jp/jp/ondan/suisinhonbu/2002/0319ondantaikou.pdf
ということで約0.8兆円くらいでしょうか。もちろん排出枠価格
は市場原理を受けて上下するでしょうから、2030年時に
この値からどれだけずれているかは分かりませんが。
0.8兆円がどのくらいのお金かというと、
1999年の国家予算(一般会計)が75兆円
1999年のODA(政府開発援助)が1.7兆円
2000年度の消費税収入(見こみ額)が約9.9兆円
くらいだそうです。
でも、少し前のニュースでは小泉首相は排出量を
買う気はないということをいわれてましたね。日本の財政は
今非常に厳しいから、予想外のお金は極力出したくない
のでしょうね。
ムーディーズが日本国債の格付けを2段階引き下げした
というニュースもありました。
http://www.asahi.com/business/update/0531/009.html
ここまで落ち込んだのは、主要国では過去に例がない
そうです。
日本の将来は非常に厳しそうですね。
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