[BlueSky: 4062] Re:4060 構造の変化。科学者の倫理。


[From] "Y.Kuzunuki" [Date] Wed, 10 Apr 2002 16:03:49 +0900

葛貫です。

阿部さんwrote:
>  足掻いた分、結果は確実に変わっています。歴史を眺めると、一
> つの過去が一つの未来にしか繋がらないように錯覚しがちですが、
> 可能性としての未来は無限に有って、その中の一つが選ばれたので、
> それ以外は『あり得なかった話』に見えているだけです(判って居
> られるとは思うのですが、念の為、です)。

偶々、昨日、ナナオサカキさんの「地球B」という詩集を
読んだのですが、「雪の海 漕いで行く」という詩の中に

 ・・・前略・・・

 昔 地球は 双生児
 地球Aは 太陽系に 宿を借り
 地球Bは 天の河の向こうへ 飛んでった

 地球Aは 今や ロボット数十億の大スラム
 地球Aは 青と緑 色あせて
 虹の前に うなだれる

 風の便り
 地球Bは
 森と水 豊か
 花 鳥 けもの あでやかに
 人は 虹の綾ぎぬ 身にまとい
 踊りと歌で かたるとさ

 ・・・後略・・・

という一節があったのを思い出しました。

何処の分岐点で、どんな選択をしたから、あるいは、しなかったから
今のようになったのだろうと思うと同時に、今、これからのために、
現実味のある選択肢をどれだけ思い付けるだろう、とも思いました。

余談ですが、パウエルさんが諸国歴訪なんてしていないでさっさと
当事国に入ったら、そうさせる土壌が米国にあったら、と思います。
今回のことは、アラスカ州の自然保護地域での石油・天然ガス開発に
有利(?)に働くことになるのかもしれませんね。
外からの反発を食らうと、より先鋭化して行く様子を見ていると、
止めることができるのは、内部からの不支持、再編しかないように
思えるのですが・・・。

>  樹と言えば、風が無くても動くのを知っていますか?。雨の後の
> 良く晴れた日なんかには、伸びをする様にザワザワと動くんですよ。
> 人も思わず日向ぼっこをしたくなるような天気の時には、そーっと
> 覗いて見て下さい(^^)。

今度、そーっと、覗いて見てみます(^^)。

> 結局、科学者としての倫理体系は個々の
> 科学者が自分自身で構築して行かなくてはならないのです。佐治さ
> んのお父様が佐治さんに教えようとしたのは、その根本の部分だっ
> たのでしょう。

当たり前のことですが、科学者も血肉を持ったひとりの人ですものね。
ただ、その人が持つ「匂」のようなものを科学論文に込めるのは難しい。
研究の背景にある「想い」のようなものまで、読み手が承知していると、
話に奥行きが出てくるのかもしれませんが・・・。

> 人類
> の言語には、相反する事象を同時に表現すべきでないという制約が
> 有るので、仕方が無いことなのでしょう。

語調・表情等の情報も削がれてしまう文字だけの遣り取りだと、
誤解を招き、溝ができることが、増えてしまうのでしょうね。

> あのような語り口になったのは、インタビュアーの能力の
> 高さの証明なのかもしれません。

はい。そう思います。
インタビュアーは、森山和道さんと仰しゃる方で、もとは
「NetScience Interview Mail」というメールマガジンで配送して
下さったものです。

>  これも肯定。そして、普通の人には見えないモノを見ようとして
> いる科学者が見ている世界は、普通の人に見える世界とは少し違っ
> て見えているのかもしれません。

はい。
専門用語を使って仲間うちだけで楽しむ(?)のではなく、
そのsense of wonderを普通の人にもわけてほしいなと思います(^^)。

それでは、また。



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