[BlueSky: 4057] Re:4056  環境問題は方便


[From] "Y.Kuzunuki" [Date] Mon, 8 Apr 2002 15:17:17 +0900

こんにちは、葛貫です。

阿部@イジャペルさんwrote:
>  まさにカオス的安定、ですね。もっともシステム内部で翻弄され
> る身には、やっとの想いで成し遂げた事も、システム外から観察す
> れば、安定として許容される振幅の範囲、という事になるのかもし
> れませんが(^^;。
>
>  もっとも、システムは振動するだけじゃなく、構造の進化も伴う
> ので、それはそれで良いとしましょう(^^)。

これ↑拝読して思い出したのですが、子供が生れて名前を付ける時、
私は「治」という漢字を入れるつもりだったのですが、連れ合いは
「信」という文字を入れて出生届を出していました。
 #その時は、かなりムッとしました。

阿部さんが書かれたことを読んで、私は構造の進化を抑えるというか、
今、現在の構成要素が存続できるよう治めたいという望みを持って
いたんだなと改めて思いました。

>  安定なシステム、という意味では、構成要素の新陳代謝はとても
> 重要な事なのかもしれません。

システム自体が持っている「生」の力のようなものを信じ、変化を
受け入れるというスタイルもあるんですよね。
とうか、どう足掻いたところで、結果として、そうなるんですよね。
(投げ遣りな意味ではなく。)

> そういう意味では、生物が死ぬのは
> とても自然で当たり前の話なのでしょう。布教に来たキリスト教系
> 団体の人達と議論をしていて、そんなことを考えたことがあります。
> 元ネタのインタビューで出て来た哲学とは、そんなことを意味して
> いたのだろうと思いました。

はい。そう思います。

昨夏、講演を聴きに行った時、「残念ながら、間もなく地球に大きな
隕石が激突することは避けられず、生物相は大きく変わることになる」
と仰しゃった宇宙物理学者(佐治晴夫さん)は、学生の頃、お父さん
に春の雑木林に連れて行かれ「木に耳をつけてご覧」と言われたそうです。
その時は、お父さんの意図がわからず、何も聴き取れなかったそうです。
何を聴かせたかったのか、教えてもらって、はじめてその音が聴こえた
そうです。いくら数学や理科ができても、いのちの音を感じ取れない奴が、
勉強しても、ひとの幸せにはつながらないなぁ、というようなことを、
お父様は仰しゃったそうです。

講演の中で金子みすゞの詩を紹介されていました。

「星とたんぽぽ」

青いお空のそこふかく
 海の小石のそのように
 夜がくるまでしずんでる
 昼のお星はめにみえぬ
  見えぬけれどもあるんだよ
 見えぬものでもあるんだよ

・・・後略・・・

佐治さんは天文台で「昼間の星を観る会」を開かれているようです。

丸山さんも、違う場で、違う話の聞き方をしたら、もっと違う
語り口で、お話なさったのかもしれませんね。

樹液の流れる音を聴いたり、昼間の星を見たりすると、世の中は、
それまでとは、少し違って見えるかもしれませんね。

一昨日、子供を連れて近所の公園に八重桜を見に行きました。
その時、目に見えるような勢いで新芽を伸ばしている木に耳をつけて
子供は「木が生きている音が聞こえるよ」と言っていました。
日頃の運動不足がたたり、急な坂道・階段を上って、青息吐息の私に
聞こえたのは、自分の心臓の音ばかりでしたが(^^;;。

黒田さんwrote:
> 「ひま」なこともときには大事ですよ。

ひまをもてあましているような時じゃないと、聴こえてこないこと、
観えてこないことって、あるのかもしれませんね。

では。



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