[BlueSky: 3774] Re:3769 狂牛病と科学


[From] "yuichiro komiya" [Date] Fri, 9 Nov 2001 12:27:33 +0900

こんにちは、小宮です。

佐藤さん:
> 科学に関する件ですが。
> 田中さんの元投稿は科学と技術がごっちゃになっていて、僕にはあまりよく理解で

> てないのですが、僕の理解する”科学”は、「考える方法」自体だと思っていま
す。
> 何かが起こって、その原因を推理する。推理が正しいかどうか実験する。実験の結

> から推理が間違っている事を発見し、また、他の推理をし、また実験をする。その

> み重ねが科学という手法だと思います。メーカーが1オーダー上の正確さ、性能を

> 求するのは市場(多くの人)がそれを要求するからで、メーカーは科学を使ってそ

> 目的を達成しようとするだけの話のような気がします。現在の、科学(という手
法)
> でもたらされた害悪を、科学自体が悪いんだと非難するのは変じゃないですか? 

> の前の害悪をなくす為には、祈祷ではなく、論理的な理屈を以て対処する以外、
我々
> の取り得る道はないと思っています。

そうでした。僕も科学と技術を混同していました。[3757]で自分が言ったのは、
技術の発展のことですね。科学自体は悪くはないです。

ところで、ひとつ質問なのですが、科学の進歩、という場合、現在経済の発展
と結びつかない分野の科学の進歩というのはあるものなのでしょうか?うまく
いえませんが、技術的な開発だけでなく、基礎的な科学の研究も、現在は
大掛かりな資本が必要となって、よくいえば「社会に貢献する」、悪くいえば
「金儲けのための」分野の研究しかされていない(することができない)のが
現状なのではないでしょうか。

例えば遺伝子の研究が農薬メーカー主体でなされたりとか。このように
科学の進歩の方向自体があらかじめ決められてしまっているのも、
科学の進歩が悪く言われる一因のように思うのですが。

それと、
>メーカーが1オーダー上の正確さ、性能を追
> 求するのは市場(多くの人)がそれを要求するからで

ここですが、現在の社会では既に欲しがるものをメーカーが供給する、
というよりは、メーカーが消費者の購買意欲をCMその他で刺激して、
需要を作り出している点が大きいと思います。なんといっても、
資本主義社会は、消費することで成り立っている社会ですから。


それと話しは変わるのですが,

葛貫さん:
> 喩えが悪くて申し訳ないのですが、世界からみれば、
> > 自分のやっていることに疑問を持って仕事を放り出す人は、この社会
> > では淘汰されていく。結局、個人が自由に活動できる社会では、個別の
> > 技術革新が推し進められていくということになります。
> という場は、特殊な環境でのみ有利に生きられる細菌のように、
> 潰しが効かない特殊な知識・技能を持った人達が、狭い特殊な場
> を巡って凌ぎを削っている、極々特殊なところのように思えてき
> ました。
>
> これからは、特殊な場でのみその有効性を発揮できる知識・技能
> だけではなくて、どこででも何とか生きて行ける力みたいなものも
> 培っておいた方がいいのかもしれない。

これはまったくそのとおりだと思いました。現在の日本では
交通事故で死ぬよりも、自殺で死ぬ人の方が多いということです。
なにかやはり社会のひずみのようなものを感じるのですけどね




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