[BlueSky: 3759] 狂牛病の起源?


[From] HIROKI Masato [Date] Tue, 6 Nov 2001 23:10:50 +0900

みなさま

広木です。最近ふつふつと疑問に思うことをお尋ねしたいと思います。
ちなみに、ただの妄想ですから、鵜呑みにしないで下さい。

「狂牛病の起源は、牛自身だろうか?」

狂牛病の原因となるプリオンタンパクは、1次構造(アミノ酸配列)
は正常のものとかわらず、2次構造のα-螺旋がβ-シート構造に
なることによって立体構造が変化したものであると聞きました。
(出典は葛貫さん[3708]
「生命科学に興味ある人のためのプリオン病の解説」
http://square.umin.ac.jp/massie-tmd/bsecjdexp.html

すなわち、遺伝的な変異によるものではないため、羊のスクレイピー
などが疑われているのかなと理解しております。

私の疑問はここからです。
タンパク質の立体構造が変化しているということは、
タンパク質の成熟(立体構造の折れ曲がり形成)に関わる
分子シャペロンの突然変異によって引き起こされる可能性
はないだろうか?

タンパク質の立体構造は、1次構造であるアミノ酸配列で
ある程度は決まりますが、最終的に折り畳みが完成するに
は、介添え役であるシャペロンタンパクが必要となります。
このタンパク遺伝子の突然変異によって形態異常が出現す
ることもショウジョウバエで確かめられています。

ところが、このタンパク遺伝子の突然変異はかなり致死的
な効果を持ちますから、突然変異遺伝子の頻度は通常低く
押さえられていると考えるのが適当でしょう。

それではなぜ私がこの変異を起源として疑っているか。
じつは、体細胞突然変異が関与しているのではないか?

異常プリオンタンパクは、正常タンパクを異常型に変型さ
せる触媒機能を持つことはみなさんすでに御存じと思いま
す。では、体細胞突然変異によってプリオンタンパクの成
熟を助けるシャペロンが異常をきたしたらどうなるか?多
くの細胞では正常なタンパクが合成されるのに対し、ごく
一部の細胞で異常プリオンが生産を開始する。すると、そ
の異常プリオンが体内を移動して中枢神経系に辿り着き、
そこで悪さを始めやしないか?

突然変異率は「10^-12/塩基/分裂」といわれています。
体細胞の分裂回数は多分これに匹敵するのではなかろうか?

このような突然変異が牛がごく若いうちに生じると発病し、
全く起こらないか、あるいは年とってから起こると発病しない、
このようなことは考えられないだろうか?

以上、全くの憶測なのですが、最近気になって夜もぐっすり
寝られます(^^;

冗談はさておき、このようなことを考えているからといって、
狂牛病のリスクをもっと真剣に考えるべきだとか、あるいは
そんなに神経質になるべきではないとか、まだそこまで考え
は至っておりません。
ちなみに、私は経済的な理由で牛はほとんど食べませんが、
今でも牛を食べるのに全く抵抗ありません。

みなさんはこの妄想について、どうお考えになりますか?


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