[BlueSky: 3728] 穢れ  Re:3717  プリオン不活性化


[From] "suka" [Date] Thu, 1 Nov 2001 00:21:45 +0900

澤口さん 一ノ瀬さん 青空MLのみなさん

   須賀です。

澤口さん:
> 構図としては、科学の皮はかぶっていても、かつてのハンセン氏病の扱
> いと同じ「ケガレ」の思考ではないかとも見えます。

う〜ん、そうかも知れない、とこれを拝読して思ったのですが、
実をいうとそんなに身にしみてわかったわけではなく、別の思考
実験をしてしまいました。

ひとりひとりの消費者がそんなに深刻に考えていなくても、なんとなく
ちょっとわからないからとりあえず牛肉の消費をへらすという選択を
しただけでも生産や流通のサイドは大きな影響をうけることがあり
うるのではないでしょうか。

たとえば僕は、ひとりぐらしをしていて料理も得意じゃないので、
牛肉を食べるとしたら外食かひとにごちそうしてもらうことしか
日常的にはありません。最近は、食堂などでも安全な牛肉を
使用しています、と貼り出してくれているところが多く、まあそう
なんだろうな、と気にせず食べています。一ノ瀬さんが

> 特定の部位を食べた場合のみ感染することまでわかっているのに

と書いてくださっていましたが、どこを食べたらあぶないのかなんて
僕は知りません。

でも仮に、5回のうちの1回、なんとなく、牛丼じゃなくてポークカレー
にしようとか、肉うどんじゃなくて天ぷらそばにしよう、とかいう選択を
したとします。5回のうちの残りの4回は、そのときの気分にすなおに
したがって牛肉をためらわずに食べるわけです。そして、平均して
これと同じくらいの割合でみんなが牛肉の消費量を減らすとします。
そうすると、牛肉の消費量が全体として20パーセント低下します。
そのことによる生産や流通のサイドへの影響はどのようなものに
なるでしょうか。

このとおりの比例関係が実際になりたつ可能性はまずないと思い
ますが、あくまで思考実験ですから。

この20パーセントの「なんとなく」を回復させるのにはどんなことが
必要でしょうか。

僕は、この20パーセントくらいの選択は、ヒステリックな感情を
仮定しなくても、ごく常識的なバランスの取れた判断力をもった
ひとでもやると思います。駅までの徒歩の道筋をえらぶのに、
排気ガスの多い大通りにそったせまい歩道をえらぶか、公園の
なかの気持ちのよい遊歩道をえらぶか、というくらいの気安さ
でこのくらいの選択はしてしまうのではないでしょうか。

そうすると、確かにマスコミの報道のしかたも正確な事実を
知ることも大事だけど(そしてそのことを否定するつもりは
全然ありませんけれど)それだけでは片付かないことがある
ようにも思います。個人の選択のレベルではほんとにささい
な、ほんのちょっとしたことが、経済とか社会のシステム全体
として集積したときには大きな結果になりうる、ということです。

ではどうしたらいいのか。

もちろんそうした社会や経済のシステムのあり方を考えなお
したり、そのためにも個人の役割を再認識し、とかいうことも
できるわけですが、これについて僕には一般論以上のこと
をいえません。

ただ、とりあえずこんな視点もいれて考えてみたらどうだろう
と思ったのでお話してみました。

いかがでしょうか。

   須賀



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