[BlueSky: 3707] Re:3706 狂牛病 情報公開


[From] "yuichiro komiya" [Date] Fri, 19 Oct 2001 13:11:18 +0900

こんにちは、兵庫県の小宮です。


> 狂牛病に関して、牛ばかり取りざたされている気がしますが、
> 羊の安全性はどのような状態なのでしょうか。
> 羊の脳みその料理を食べたことがあるので
> 気になっています。
>
> 行政側の意向で原因を牛に封じ込めようとする
> あざとさが感じられますが実際のところは
> どうなんでしょうか?

以下のホームページに羊のスクレイピーの事が載ってました。

狂牛病の正しい知識 Version 3.3
http://square.umin.ac.jp/massie-tmd/bse.html

絶対100%安全とはいえないでしょうけど、牛に比べたらはるかに
安全なのではないでしょうか。

転載自由ということなので、以下関係ある個所を引用します。
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狂牛病って何でしょう?
1)狂牛病にかかった牛はどうなるの?:狂牛病(正式には牛海綿状脳症
BSE:Bovine Spongiform Encephalopathy)は,1986年に英国で発見され
ました.BSEにかかった牛は脳を冒され,歩くこともままならなくなり死亡
します.BSEにかかった牛の脳を顕微鏡で見ると,非常に細かい穴が
たくさんあいたように見えます.この様子がスポンジに似ているので,
海綿状脳症と呼ばれるのです.

2) 狂牛病はどこにある?:BSEは圧倒的に英国に多く(BSE全体の98%
以上),はっきりとBSEの症状が出ている牛だけでも15万頭見つかりました.
その他のヨーロッパ諸国と,カナダなどでもBSEが見つかっていますが,
英国に比べて頻度ははるかに低くなっています.

3)狂牛病の原因は?:プリオンとよばれる特殊な蛋白が病原体といわれて
います.プリオンは冷凍にも料理の熱にもびくともしない,たちの悪い病原体
です.羊にはBSEとよく似たスクレイピーという脳の病気が200年以上も前
からありました.このスクレイピーもプリオンが原因です.英国では,1970年代
後半から1980 年代はじめまで,羊の死体を牛のえさにしていました.
ですから,BSEの大元はスクレイピーにかかった羊の組織(骨と肉)が
混じっていたえさ(ボウンミール: bone meal 肉骨粉)を食べたために発生
したする説があります.しかし,2000年10月の英国の報告書では,この説は
採用されていません.スクレイピーとは全く別に突然変異で牛にBSE型の
プリオンが生じたとする説もあります.しかし,いずれにせよ,BSEに感染した
牛(発症前の潜伏期間中)の神経組織や内臓を加工した動物性飼料を感染源に
広まっていきました.

プリオンは正常なものと異常なものがあり,異常なプリオンだけが感染性を
持っているので,プリオン=病原体という言い方は厳密には正しくないのですが,
とりあえず,そう理解しておいてください.

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人間のプリオン病:クロイツフェルト・ヤコブ病

BSEが人間にうつるかどうかを考える前に,BSEに似た人間の病気のことを
知らなくてはなりません.人間にも海綿状脳症があります.発見した人の
名前をとってクロイツフェルト・ヤコブ病(Creutzfeldt-Jakob disease:CJD)
と呼ばれています.CJDは50才代半ば以降に多く起こります。主な症状は
痴呆で,病気が始まってから1年以内に死亡します。CJDもプリオンが原因
で起こります.しかし,人間のCJDは動物の肉を食べて起こるものでは
ありません.

スクレイピーは200年以上昔からありました.人間はそれよりずっと昔から
羊の肉を食べてきました.でも羊の肉を食べてCJDになった人はいません.
CJDの9割は原因不明です.あとの1割前後は遺伝性に起こります.
スクレイピーがある国でも,ない国でも,BSEがある国でもない国でも,
羊を食べようと,牛を食べようと,世界中どこでもCJDの発生率は同じでした.
どこの国でもCJDは100万人に1人の割合で発生します.羊のスクレイピー,
牛のBSE,人間のCJDは,すべてプリオンという特殊なたんぱく質を病原体
としておこりますが,動物の種によって,プリオンは異なります.この,
”種の壁 ”があるため,人が牛を食べても,CJDにはならないとされてきました.
ちょうど人間が犬のジステンパーにかからないのと同じように.このように,
人間のCJDは,羊や牛の病気が人間にうつってできたものではないとされて
きました.ではなぜBSEが人間にうつるといって大騒ぎになったのでしょうか?

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