[BlueSky: 3620] Re:3617 カリフォルニア電力危機の真実


[From] "SUKA, Takeshi" [Date] Sun, 2 Sep 2001 17:46:08 +0900

中澤さん みなさん

   須賀です。

こういう報告をみつけました。
中尾豊*、中尾文子**(2001)アメリカの環境政策−クリントン政権から
 ブッシュ政権へ−.「環境情報科学」30-2:67-73

そのなかにこんな記述がありました。
 「ブッシュ大統領その他関係閣僚は、カリフォルニア州の電力危機
を引き合いに『米国はエネルギー危機に瀕しており、国内エネルギー
生産を増加させ、エネルギー価格を低下させるとともに、石油の海外
依存度を低下させる包括的なエネルギー政策が必要である』旨繰り返
し主張している。政権発足後まもない1月末にはチュイニー副大統領
を議長とする閣僚レベルのタスフォースが設けられ、5月には総合的
エネルギー政策が発表される予定である。同政策では、エネルギーの
保全よりも、国内における原油掘削の増加、天然ガスパイプラインの
建設促進、石炭火力および原子力を含む発電所の新規建設の促進など
によりエネルギー供給の増加に重点がおかれることになる見込みであ
る。
 自然保護の観点から、アラスカ北極圏国立野生生物保護区における
原油・ガスの掘削の解禁は、とくに議論をよんでいる。同保護区には
ホッキョクグマ、カリブ、水鳥など多くの野生生物が生息しており、
長期的にみれば僅かな原油を得るために脆弱な環境を開発すべきでは
ないとの意見が議会では多数を占めているとみられる。・・・」

著者の肩書きは、*:在米国日本大使館二等書記官 および
**:環境省地球環境ファシリティ生物多様性専門官 となっています。

一般的な動向の説明ですから、中澤さんはすでにご存じかもしれませんね。

話はトルコの話にもどりますが、

中澤さん:
> 須賀さんのレポートは断片とはいえ,観察そのものなので,構造主
> 義人類学が受けるような批判を受けるいわれはないと思います。

レヴィ=ストロースまでわざわざ引用したのは、自分の卑小さを
きわだたせるためのさむいギャグくらいのつもりだったのですが、
きちんとフォローをいただいてありがとうございました。勉強に
なるなあ。中澤さんにひさびさに人類学の解説をきけてよかった
です。

それではまた。



Takeshi SUKA
Nagano Nature Conservation Research Institute (NACRI)
E-mail: suka@nacri.pref.nagano.jp


▲前の記事へ ▼次の記事へ △記事索引へ △青空MLトップへ

(注)この記事が最新である場合,上記「次の記事へ」はデッドリンクです。