[BlueSky: 3614] Re:3609 環境教育など


[From] tetuya@hcn.zaq.ne.jp (M.Ohta) [Date] Wed, 29 Aug 2001 10:18:56 +0900 (JST)

太田@阪大です。ガウディをちょっと引っ張ってよろしいでしょうか。

[BlueSky: 3610]中澤さん;
>最近,『「千年住宅」を建てる』という本を読んだのですが,そこ
>でもサグダラ・ファミリアは「ゆっくりつくる千年建築」として紹
>介されていました。完成まであと200年か300年かかるらしいです。


恥ずかしくもサグラダファミリャとはなにかも知らずにバルセロナにいって、
デカンと大きな建物があったので見学してきました。
ガウディという方は名前のみ知っていたのですが、
彼の試みやサグラダファミリャの経歴については同建築内の展示室ではじめてし
りました。

長い階段を登ると、その独創的な装飾や尖塔を間近にみることができました。
ただ、そこで正直に感じた感想は
「これでは完成する前にぼろぼろになってしまうのでは?」ということです。

結構、ひび割れが目立つんですよね。腐食しているというか。
ひびが広がるのを防ぐために縫い込まれた鉄の楔も赤茶色になり、弱々しい。
石積みの教会ではみられないことです。
ボルドーのでっかい教会(名前もいつ建てられたかも覚えていません)をみたと
き、
これだけ大きな石積みの建物が、ここ数十年は排気ガスで急速に黒ずんだとはい
え、
まったく健全にそそりたっていることに、驚きと感動をうけたことを覚えていま
す。

ここから先は想像で話します。どこかで確証をえたわけではなく、いち学生の浅
はかな想像です。
19世紀末に施工します。そこから20世紀前半にかけてというのは
世の中にいろいろな新しい建築材料が現れた時代だったと思います。
僕は鉄筋コンクリートがいつから建築に使われはじめたかを調べずに書いていま
すが、
とにかくサグラダファミリャはそれまでの教会とはまったく違った設計で、
新しい建材をつかったと想像します。
その時に、新建材の硬度は石のように半永久的なものという思い込みはなかった
でしょうか。

日本が高度成長期につくった鉄筋コンクリート建築、
トンネルや首都高速をつくっていたときに、はたしてこれがいつまで保って、
いつ作り直さなければならないのか?
僕が当時の責任者であったなら、考えもしなかっただろうなと感じます
(いわんやその処理・再建築コストをや、です)。


だからなんだというわけではないのですが、
近代建築の寿命については、あのひびを見て以来ずっと気になっていたことなの
で書きました。
建築についてなんら調べもしないまま、全く見当違いな発言をしてるかもしれま
せん。
「それはちゃうよ」という指摘等、いただけたらと思います。

しつれいしました。 太田鉄弥 tetuya@hcn.zaq.ne.jp

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