[BlueSky: 3608] Re:3606 環境教育など(雑談)


[From] "Y.Kuzunuki" [Date] Sun, 26 Aug 2001 23:29:23 +0900

こんにちは、葛貫です。

須賀さん:
> 今日たまたま近所で買ってきた
> 藤井友樹(写真)/田中裕也(解説)『ガウディの独り言』(アートダイジェスト)
> という本のなかに、ガウディのことばとしてこういうことばが
> のっています。(みなさん、もちろんご存知だと思いますが、
> ガウディというのはスペインの有名な建築家です。)

昨日、私もガウディのことを、ちょっと思ったので、雑談です。

昨日、佐治晴夫さんという理論物理学者の講演を聴きに行きました。

佐治さんは、NASA(米航空宇宙局)がボイジャーを打ち上げる際
協力をなさった方です。「周波数が整数比になる音を組み合わせて
つくられた基本的旋律が、いろいろなバリエーションを持って
くり返し演奏されるフーガで構成された楽曲形式は、地球外知性体
にも共通的に理解が可能かもしれない。」と考えて、バッハの
《平均律クラビア曲集》第1巻の前奏曲ハ長調(グノーのアベ・
マリアの伴奏)をボイジャーに乗せる提案をなさったそうです。

ご本人がピアノで演奏してくださった↑を、教皇庁を中心とする
カトリック勢力と,しだいに力を蓄えてきた絶対王制とを背景と
して建てられたヨーロッパのカトリック教会の建物を思い浮かべ
ながら聴いていました。この曲やパッヘルベルのカノンのように、
子供が遊ぶブロックのように基本単位が繰り返され、積み上げら
れて行くものって何処か安心だなと思いました。

その時、ふっと、まだ建設続行中のガウディのサグラダ・
ファミリア教会を音楽で表現したらどんなものになるだろう、
と思いました。一つの理想を目指し登って行くような印象を
受けるバッハの曲とは全く違う、もっと複雑で、色彩豊かで
「全てがそこにある」みたいな曲になるのかな、前者が「香」
なら、後者は「匂い」、もしかしたら「臭い」という文字で
表わされるような質を持つものになるのかななどと思いました。

> 「科学は、理論的であるが、事実は、経験による。
> 芸術は、前例によって学ばれる。」

その講演会は学校関係のものでしたので、子供とのかかわり方が
主題になるのかなと思っていたのですが、天文台で「真昼の星」
を見せ、詩の朗読やパイプオルガンの演奏を行うなど、芸術と
科学の学際的新分野〈数理芸術学〉を提唱していらっしゃる
佐治さんのお話は、広範囲にわたり、面白かったです。

#広範囲にわたっていたので、どんな内容だったのか、系統立てて
#お話することができません(笑)。一緒に聴いた友人と話しても、
#印象に残っているところは、全く違うんじゃないかな。

後でインターネットで調べたら、佐治さんの教育に関する考え方は、
http://www.k-soken.co.jp/icube/mirai/99autmn/koredei/sadi.html
に載っていました。

私の印象に残ったのは、「自閉症の子供と向かい合う時、楽器を
使って会話(?)をすることにより心が開かれてゆく場合があり、
音楽は言葉より心に近いのだろう」、という話と、
「コーヒーにミルクを垂らして、どのように拡散して行くか予測
する方が、ミルクが既に混ざってしまっているコーヒーに、どの
ようにミルクが垂らされたか、解明してゆくより簡単。未来を
予測する方が、現時点へ到達するまでの過去の経路を解明する
より容易。」という話でした。

須賀さん【3605】:
> ラディカルな批評とおそろしい
> ほどの正確さがせめぎあうようなかたちであらわれているように
> 感じました。

そうですか (^^;; ? 
これって、結局、今迄の経路が解明されるまで、判断を保留したい
という意識が過去を向いているpassiveな状態の現われなんだと
思いました。それなりの動機を持ち、自分が手に入れたいユートピア
像が定まれば、意識が未来を向き(?)、
> 情報は正確さこそ命。基本ですね。
> でも、演出イメージが欲しいときはわたしに一声かけてください。
> イメージはおろか、伝説まで作成可。
と仰しゃる澤口さんにはおよばないものの、もう少しactiveになれ
るのかもと思いました。

では。





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