尼崎市の一ノ瀬です。
小泉首相は、アメリカを”ギリギリまで説得する”立場を鮮明にして、アメリ
カ抜きの議定書発効を主張する、フランス、ドイツや、一部メディ
アから批判を浴びています。
私は、小泉政権は支持していませんが、この件に関しては、首相の方針が正し
いと思います。
ものすごく遅くなってしまいましたが、#3443の須賀さんの発言へのコメント
になります。
理由は非常に簡単です。
世界最大の排出国が参加しない議定書など無意味です。
京都議定書を根本的に書き直すことになったとしても、アメリカの参加を実現
させるべきです。
アメリカに大幅に譲歩することになったとしても、野放しにするよりは遥かに
ましです。
”日本の面子が丸つぶれになる”という意見もあるようですが、面子など、温暖
化防止とは関係のない事柄です。
最近ワガママの目立つアメリカは、CTBT(包括的核実験停止条約)につい
ても離脱を表明しています。
CTBTを、”アメリカ抜きで発効”させても全く無意味であるのと同じ意味
で、アメリカ抜きで議定書を発効させても無意味です。
アメリカは怪しからんのですが、それに義憤を感じたところで何の足しにもな
らない。この条件下で、どうやれば温暖化ガス排出を削減できるのか、柔軟に手
段を考えるべきです。
それに、京都議定書には、致命的とも言える大きな欠陥があります。
EU諸国は、タダでその欠陥の恩恵に与れるから京都議定書に賛成していて、
そうでないアメリカは反対している。
実に単純な構図です。
対立と混乱の原因が京都議定書にある以上、議長国の責任において、日本は自
らの手で欠陥品を葬るべきだと考えます。
欠陥議定書の欠陥を放置したまま、京都議定書の発効を主張する人々が、一体
何を目指しているのか−−本当に地球温暖化を防止する意志があるのか−−私に
は大変疑問感じられます。
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