澤口さん みなさん
須賀です。
澤口さん、どうもありがとうございます。
確かに、ガソリンにかかる分だけを想像して炭素税の
負担の重さを「実感」しようとしてもだめでしたね(笑)。
電気代やガス代なんかにかかる分も想像しないと。
澤口さん:
> ・・・単純に原発燃料には炭素税はかからないだろうな、と思
> っただけです。環境負荷税ならわかりますが。
(中略)
> すなわち、政府としてはエネルギーの電力依存部分を高める方
> 向に施策するでしょうし、そうすると・・・
むう、なるほど。
この話をうかがって、きのう長野市でひらかれたシンポジウムで
きいた話を思い出しました。[BlueSky:3463]でご紹介した暮らしと
森とのあたらしいかかわりについてのシンポジウムです。
北欧のどこかの国(国名をわすれた)では、木質バイオマスなどの
再生可能エネルギーを利用した発電にちからを入れていて、すで
に国内の電力消費の2割くらい(うろおぼえ)をまかなっているそう
です。そういうあたらしい発電のやりかたを導入するにはコストが
かかって、そのままでは割高になるのですが、コスト削減のため
の企業の努力と、国の税制上の優遇措置とによって、現在では
木質バイオマス発電が一番安く利用できるようになっているそう
です。実際には石炭をつかった火力発電の方が安く電気ができ
るのですが、こちらには炭素税をかけ、木質バイオマス発電には
炭素税をかけないようにすることで、電力の価格を逆転させ、
そのしかけによって電力のシェアが大きくかわったとのことです。
木質バイオマス発電につかう原料は、森林からとれる樹木の
うち材木として利用できない間伐材や枝などで、あとに植林する
ので、二酸化炭素の増加はおさえられます。
このように、単に炭素税を一律にかけるのではなく、澤口さん
がおっしゃったよりひろい意味での環境負課税としての性格を
もたせて、電力なら電力のなかでの重みづけを考えることで
もっときめこまかい方向づけができるのかもしれませんね。
須賀 丈
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