[BlueSky: 3160] 三中氏@芽室セミナー案内


[From] "Kaz. Yokoyama" [Date] Mon, 19 Mar 2001 18:25:48 +0900

関係者の皆様

毎度お騒がせの横山@芽室です。

急な話で恐縮ですが、近日、下記要領でセミナーが開かれます。クロスポストのため重
複された方には予めお詫び申し上げます。

講師の三中氏は、進化学ML"evolve"や、生物計測学ML"biometry"のオーナー且つ、
「歩く図書館」と表せられる科学全般を網羅する深い造詣と明晰な論理をもって知られ
る業界きっての論客です。今回の突然の来道を絶好の機会に氏のセミナーを企画致しま
した。

北海道に居ながら氏と氏の論理をを間近に見る絶好の機会です。下記内容に興味のお持
ちの方の積極的参加を期待いたします。

日時:3/21(水)午前10:00〜11:30
場所:北海道農試畑作研究センター 本館3階 大会議室

講師:三中信宏(農水省 農業環境技術研究所 計測情報科 調査計画研究室)

【題目】分類者と分類学者の間で:生物多様性を理解するとはどういうことか?

【要旨】従来、生物の多様性は分類学的伝統を遵守して種(species)を記載単位と
する、階層的な体系化を目指してきた。しかし、単位としての種は自然界に実在する
実体ではなく、むしろ記載者たる人間の認知特性の産物であり、虚構にすぎない。し
かし、この種を単位とする伝統的な分類法は現在に至るまで頑強に残っており、最近
提案されている生物の命名規約の改訂案もまた、種を記載単位としてそのまま温存し
ようとしている。種の虚構性については、生物分類学ではなく、むしろ認知心理学の
領域で最近注目されつつある。われわれは、生物分類という行為を取り巻くより広い
視野の中で、生物多様性の記載できる新たなシステムを構築する必要がある。種はも
ういらない。

追伸>後藤@帯畜大さん

この間の池上(東大)、時田(阪大)セミナーに来て居れば「複雑系とは何ぞや」の問
いも少しは融けていたでしょうに。今回は来てね!


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