[BlueSky: 3043] 株価最安値更新


[From] "yuichiro komiya" [Date] Sat, 3 Mar 2001 21:05:53 +0900

みなさんこんにちは、小宮です。

アメリカも日本も、連日株価が最安値を続けていますね。
ナスダック(アメリカの店頭株式市場)はまた今年最安値を
更新、東京証券株式所も全面安の展開で、日経平均株価
も金曜日にバブル経済崩壊後の最安値を2日連続で更新
したそうです。 恐らく今から日本にもリストラや倒産の波が
押し寄せるんでしょうね。

最近ちょっとここの投稿を見ていて刺激を受けて、かんたん
な経済の一般解説書なんか買ってながめてたりしてるんです
が、経済学者のケインズは資本主義の経済が長期的に停滞
することを予測していたということです。ある程度ゆたかになっ
た先進国では、消費はあまり伸びず、お金は市場に出なく
て貯蓄に回される。企業の活動も、経済が発展した後では
その貯蓄を吸収するほど活発にならない。したがって、政府
によるなんらかの景気刺激策がなければ経済は長期停滞
に向かうだろう、と。

その経済の本によると、資本主義ははじめは多様な文化の
間の交易から始まり、次に植民地にものを売りつけることで
発展していって、それがいきづまってきた20世紀に大量生産、
大量消費のシステムを生み出すことによって成長を続けて
きたということです。しかし、考えてみれば、僕らの生活もだ
いぶ豊かになって、携帯電話とパソコンがある程度出回った
今、これ以上大勢の人が欲しがるような製品はもうそう簡単
には生まれないのではないでしょうか。大量消費を見なおそ
う、というライフスタイルも広まっているようですし、今回の
株安は必然的なものなのかもしれません(と、葛貫さんの
3041を読んで思いました)。森首相は「株価の上がり下がり
に一喜一憂するものではない」と言ったそうですが、これに
は僕も賛成です。今後は、経済成長を自明のこととはしない、
新しいライフスタイルが要求される世界になっていくのかも
しれませんね。(でも、ケインズは資本主義のいきづまりを
打開するために軍事国家になる危険性も指摘していたら
しい。これもあたってそうで怖い…。)



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