[BlueSky: 3030] Re:3026 銃・病原菌・鉄


[From] HIROKI Masato [Date] Fri, 2 Mar 2001 18:53:27 +0900

葛貫さん、和尚さん

広木@ICUです。

葛貫さん:
> 空調の効いた施設内で、同じ物、同じ情報に囲まれて生活して
> いると、長い時間が経過するうちに、同じような精神・心を持つ
> ようになってしまうのかな。

そんな事もあり得るかも知れませんね。でもないかも知れない。
どの程度同じか、っていう問題ですが。

> 放っておくと生じてしまう地域間
> 不均衡を、画一化するのではなく、地域特性を残しながら是正
> する方法がないのかな。

「 銃・病原菌・鉄」の中で言及されている地域間格差は、
環境要因として初めから存在するものです。
それが時間経過と共に、反応拡散方程式*のプロセスで大きくなると。
著者ダイアモンドは、環境要因の大きさから、
人種(っていうのはあくまで恣意的なわけ方ですけど)、民族間で、
優劣が有るのではない事を強調しています。

*場所によっていろいろな変数が関わる、みたいなものです。

> 【3007】でご紹介した山岸俊男さんという方は社会心理学者で、
> コピーライターの糸井重里さんとの対談の中にでてくる「利己的
> な遺伝子」の使い方は不正確であるように感じられます。

「血縁選択」に関する言及は明らかに間違ってますね。
最初の方にあった「社会的なジレンマ」っていうのも、
なんか違うような気がします。

和尚さん:
> > ようになってしまうのかな。放っておくと生じてしまう地域間
> > 不均衡を、画一化するのではなく、地域特性を残しながら是正
> > する方法がないのかな。
>
> 地域間の不均衡を「是正しなければいけない」と思わなくても良い
> 「豊かさ」が欲しいです。

豊かになると人が増えてまた軋轢がおきそうな。
それとも和尚さんのおっしゃる「豊かさ」とは精神的な?

> > そんなこと言いつつ、啓蒙と布教の違いって、何なんだろう、
> > と悩みます(笑)。
>
> 何処も違わないでしょう。要は受けての受け取り方でしょう?

御意にござります。
善かれと信じた目標に突き進むしか仕方ないんですよね。

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広木眞達(HIROKI, Masato)
国際基督教大学生物学教室加藤研究室
〒181-8585 三鷹市大沢3-10-2
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