[BlueSky: 3026] Re:3020 銃・病原菌・鉄


[From] "Y.Kuzunuki" [Date] Fri, 2 Mar 2001 11:00:45 +0900

こんにちは、葛貫です。

「銃・病原菌・鉄」は、あちらこちらで書評を読んだだけ
なのですが、

広木さん:
> むろん著者は現在の地域間不均衡を容認しているわけでは有りません。
> たんに因果関係を示しただけ。
> 「人間放っときゃ、こうなるんだよー」ってとこか。
> それに対してどう考えて行くかは、
> 本書を読んだ読者に与えられた課題、というところでしょうか。

空調の効いた施設内で、同じ物、同じ情報に囲まれて生活して
いると、長い時間が経過するうちに、同じような精神・心を持つ
ようになってしまうのかな。放っておくと生じてしまう地域間
不均衡を、画一化するのではなく、地域特性を残しながら是正
する方法がないのかな。

> 「社会生物学的手法は、もっと人文科学、
> 社会化学の分野で活用されるべきである」
> と、常日頃思っている私にとって、
> 本書における著者のアプローチは非常に共感できるものです。

【3007】でご紹介した山岸俊男さんという方は社会心理学者で、
コピーライターの糸井重里さんとの対談の中にでてくる「利己的
な遺伝子」の使い方は不正確であるように感じられます。
また、「実験により」と繰り返しているけれど、どのような条件
で行われた実験であるかがわからなければ仰しゃっていることを
鵜呑みにすることはできません。御自分でも「動機の源は幻想」
と仰しゃっていました。(であることを知っているから意識して
気を付けられていることと思いますが。)
このような分野の方と、科学的な視点から社会を語るスタンスを
保とうとなさる方、その中から見えてきたものを、多くの人の心
に響く言葉として表現できる力を持った人等々が集まり、
澤口さんが【2888】で仰しゃっていた、
> エネルギーフロー、マスフロー、キャッシュフローを網羅した
> 上で、環境発展、意識向上のストーリーを構成する
ことができたら、面白いだろうな、と思いました。
#期待しています>横山さん。

そんなこと言いつつ、啓蒙と布教の違いって、何なんだろう、
と悩みます(笑)。

では。





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