後藤@帯畜大です。
ゲンゴロウさん【3006】:
> 「集合生物」という考え方は突拍子もない考え方だと,
> わたし自身,思っています。どんな物事も見方によって
> 様々な見方が出来るので,人間集団を「集合生物」と見
> ることは簡単なことです。問題は,それがSFっぽい考
> えであるか,科学的な事柄であるか,です。
考え方自体に違和感は感じません。問題があるとすれば、「集合生物」
という造語にあるように思います。
生物学における「生命」と、文化的伝統の中で伝えられてきた「生命」
という言葉とは異なります。須賀さんは生物学者の立場から、生物学に
おける生物概念を固守(?)しようとしているのに対し、ゲンゴロウさ
んは生物学の非専門家の立場で「自由に」生物という言葉を(文化的伝
統に沿った形で)用いています。
集団力学、集団心理学といった学問分野があるかと思いますが、、、おっ
と確か、ゲンゴロウさんは組織論に強かった(?)、、、そうした分野
とゲンゴロウさんの狙っていることとは違うのでしょうか?
集合生物と呼ぶ代わりに、人間集団という平凡な言葉では、ゲンゴロウ
さんの意図は通じないでしょうか?あるいは、むしろ、「超生物」
superorganism という言葉なら、生物(個体)を構成単位としながらも、
生物を超えた(生物とは異なる)何かを表現することができるかもしれ
ません。
・・・ただし、岩波生物学辞典によると、↓
超個体 【同】超個体的個体
多くの社会性昆虫では,一つのコロニー全体が他の動物の個体と
同位になるとしたもの.今西錦司(1951)の造語.
と、あります。
また、同辞典によると、超個体は生物群集(異なった種類の生物
たちの集まり)を指す場合にも使われるようです。
超個体の場合も、英語としては superorganism でしょう。昔は、
超有機体とも呼んでいた。
「集合生物」に変わる名称、何かいいものないでしょうか?
後藤 健
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