[BlueSky: 2708] Endangered Species


[From] "Sato, Kenji" [Date] Sat, 6 Jan 2001 01:20:03 -0500

佐藤@ミシガンです。
前からこの環境メーリングリストで聞こうと思っていた質問があります。
「絶滅の危機に瀕している動物(たとえばパンダやサイ、虎、・・・・鯨の話は経済
が絡んできて、複雑なのでさておいて・・・)を何故保護する必要があるの?」とい
う単純な質問なのですが、ここでは心情的な理由(子供たち、孫たちに見せられない
とか、在ったものを失うのは惜しいなど)は”さておいて”ください。何か、メリッ
ト、デメリット(勿論人間にとって)の理論的根拠が欲しいです。

環境保護論者がよく使う話は、「あらゆる生物種の絶滅は、地球上の生命の多様性を
減じ、生命が紡ぐ連鎖によって、まだ明らかにされていないような影響を引き起こ
す」(WWF)。だから、みんなの寄付を集めてベンガル虎の保護区を作りましょう・・
・と言うような話になる。単純に野生の虎がいなくなったら悲しいよね、だから、地
元の迷惑返り見ず保護区を作りましょうって言う話ならわかるのだけど、生命の連鎖
を持ち出されて、「絶滅は何が何でも阻止しなければ」なんて言われると、一歩引い
てしまう。

あるいは、「動物種の絶滅は自然環境の変化によって引き起こされているのだから、
この自然環境の変化を放置しておいたら、人間もいずれは絶滅してしまう。」なん
て、言われて環境保護に力を入れるようになるものなのだろうか?犀を絶滅に追い込
んでいる自然環境の変化が、東京のアパートに住む人の環境に10年なり、50年の
間にどれほど影響を与えられるものか(ほとんどバタフライ理論)?

希少動物の保護、バイオデバーシティの保持、・・・みんな好ましい事の様に思って
いるんだけど、情緒的な話ではお金が出てこない。



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