[BlueSky: 2630] Re:2628 自然と科学


[From] "ICHINOSE,Takeshi" [Date] Thu, 21 Dec 2000 00:59:21 +0900

尼崎市の一ノ瀬です。お久しぶりです。

葛貫さん<
「北海道では、昔から住んでいたアイヌは、河床が浅くて水がでると年中河床
が移動する河を「ベツ」、河床が深くて、洪水がでても河床が絶対移動しない
河を「ナイ」、飲める流れを「ワッカ」、鉄とか硫黄とかを含んだ飲めない流れ
を「ベ」という言葉で表現してきた。「稚内」は飲んでいい水が、絶対あばれな
い河床をいつも同じように流れている河のこと・・」と、倉本聰さんの「ニングル」
(理論社)という本に書かれていました。「科学」だけを振りかざすのではなく、
自然と共に生きてきた人達の智慧も上手にいかせたらいいな、と思いました。

 河川行政の話とは全然関係がありませんが、

”「科学」だけを振りかざすのではなく、自然と共に生きてきた人達の智慧も上手
 にいかせたらいいな、と思いました。”

という発言には、やや見過ごしにし難い誤謬があります。

 自分を取り巻く自然環境とその変遷を注意深く観察し、そこから法則を導き
出し、言葉を与えて整理すると言う営みは、「科学」以外の何物でもありません。
”自然と共に生きる人達が科学と無縁である”というものの見方は、偏見としか
形容のしようがありません。

 私ならば、上の発言は、
”「近代技術」だけを振りかざすのではなく”
と表現しますが。

 でも、勉強になりました。「ワッカナイ」ですか。



▲前の記事へ ▼次の記事へ △記事索引へ △青空MLトップへ

(注)この記事が最新である場合,上記「次の記事へ」はデッドリンクです。