[BlueSky: 2598] 稲わらの輸入


[From] Sawaguchi Yuji [Date] Sun, 17 Dec 2000 12:10:56 +0900

澤口@一升金です。

sagawahiroyukiさんの<NN2669603AA3957465166.001216143225@cocoa.ocn.ne.jp>から
>私の地元でも、稲藁を確保しているのは、牛を飼っている
>農家だけで、そうではない農家はコンバインで粉砕して腐
>らせたり焼却しています。
わたしのうちは稲作と和牛をやっています。
が、普通は稲作地帯と畜産地帯は距離もあり、機械体系も
違うわけです。
稲専業ですと、コンバインの切り藁サイズは5cmくらい
に設定して土にすき込みやすくするのですが、これではロ
ールベーラーにかかりません。
しかも藁梱包は収穫直後にする必要がありますから、誰が
梱包するのかの問題があります。天候次第ですから常時待機
しなければなりません。
さらに、梱包できたとして、これをどうやって田圃から道路
に出すのかも問題です。ロールは梱包の効率上80kg以上
でつくるわけですから、専用装備のトラクターが必要になり
ます。当然、運ぶための大型トラックも調達しなければなら
ないわけです。
天日干しの長藁の場合は作業をすべて人手でやるわけですが、
時間コスト的には問題外ですね。
というわけで、離れた稲作農家から藁をもらうよりは、牧野
組合から牧草を買った方が(敷き料にするにしても負担が少
ないのです。

> それと、我が家では稲藁を牛を飼っている農家に牛舎
> の敷き藁として提供して対価として牛糞がたっぷりと
> 付いた稲藁をもらって堆肥を作っていたんですけど、
> これがまたなかなか大変で、今ではもう実施していま
> せん〈稲作もやめたし〉。
堆肥を返す方も大変です。専用の集積場を作って、堆肥
専用車(ダンプだから、すごく高い)とバケットローダ
を揃える必要があります。

空き缶や古紙のリサイクルと違って、作業時期がごく短
期間に集中するというのが根本的なコストハンデですね。

ま、農家側の負担で稲藁循環をしようとすると数千万円
の投資とそれなりの維持コストがいりますね。
環境バランス的には大規模専業化という施策が根本的にダ
メなのだと思います。


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