[BlueSky: 2576] 狂牛病パニック


[From] "Hosoya" [Date] Mon, 11 Dec 2000 09:08:01 +0100

細谷@ドイツです。

ドイツ語の試験が終わってから書こうと思っていた為,すっかり時機が遅く
なってしまいました。パニックの方は現在はだいぶ沈静化しましたが,日本
にはあまり伝わっていないという噂を聞いておりますので,書きます。私自
身,今までは試験勉強優先だった為に,それ程情報を集めているわけではあ
りませんが。。。(^^;)

狂牛病に関して,真実味のあるものから,かなり怪しい情報まで飛び交って
おります。狂牛病プリオンについて少しでも知りたいのでお願いします。


イギリスは有名だが,少し前(数ヶ月前だったか)フランスで狂牛病による
死亡者がついに出た。この時の政府の対応は,ベルギー産鶏肉ダイオキシン
汚染事件の時に義務づけられた表示を確認し,全てDマーク(ドイツのD)の
商品なら安全だから,それを買うようにというものだった。
(生まれた場所,飼育された場所,屠刹された場所,他2つが,どこの国で
行われたのか,肉にはすべて表示されています。)

しかし今回は純ドイツ産の牛肉から狂牛病が発見されました。
政府も肉屋も,ドイツ産のものだから安全だと言うことが言えなくなってし
まいました。

イギリスで狂牛病が話題になったとき,ドイツ政府は牛に動物性の飼料を与
えてはならないという法律を作ったそうです。5年前。
だがドイツ産の牛肉から狂牛病が発見されたのは,違法に動物性の飼料を与
えていた畜産農家がいたからではないかと言われています。

畜産農家では牛だけを飼うことは少ないそうで,ニワトリや豚も飼っている
そうです。牛に動物性の飼料を与えてはならないが,ニワトリや豚には与え
ても良いことになっていたらしいです。

役所の調査係が農家に調査に出向いたところで,「これは牛ではなく豚にや
る餌だ。」と言われればそれ以上追求できなかったため,違法に与えていた
農家がいたのではないかと言うことです。

今回の狂牛病騒ぎで,政府は法律の適用範囲をニワトリや牛にまで広げまし
た。

どうして5年前に全ての家畜に動物性の飼料を与えることを禁止しなかった
のか,このことに対して市民は怒っている様子。

そして,肉が主食のヨーロッパ。牛肉を使った製品はとってもたくさん。
火をしっかり通しても感染力は残る,ということを知らない人もかなりい
る。
巷に流れている情報:

ソーセージ:牛はもちろん駄目だが,鶏や豚のソーセージでも牛の肉を交ぜ
ても良いことになっているので避けた方が良い。牛の肉を混ぜているかどう
かは,成分表示表にない。

ゼラチン:ヨーグルトにもゼラチンが入っている場合がある。

ブイヨン:当然危ないかも。

脊髄:危険。庶民が良く食べるジャガイモスープは牛の骨から出汁を取っ
て,脊髄は団子にして入れるんだけど,駄目なのか。

赤身:一応安全だけど,屠刹段階で脳や脊髄から飛び散って付いている可能
性あり。やはり避けた方が良い。


市民の牛肉に対する対応は,もう牛肉は食べないという人から変わらない人
の2通り。
変わらない人は,「どうせ今の時代,何食っても同じさ。内分泌撹乱物質だ
の,ダイオキシンだの,何食わされているか分かったもんじゃない。」

控える人は,「今更何食っても同じかもしれないけど,完全に絶つことは出
来ないかもしれないけれど,出来るだけそういうものは採らないようにしよ
う。」

肉の値段は牛肉だけではなく全体的に下がり,
牛肉,20DM/kg→15DM/kgになった。
(レート的には1DM=¥50以下。感覚的には1DM=¥100ぐらいです。ユーロ
安)
最近は,「動物性飼料は使っていません。」と言う表示まで付き始めた。

先週たまたま読んだ新聞には,
「ドイツの最初の患者は9年前,フランクフルト?」
なんて言うのが載っていて,内臓(肝臓,腎臓)が危険だという内容。
↑ただちょっとこの記事は,トップ記事ではあったけど,かなり怪しい記事
にも見えた。


私のHPはコンテンツがコンテンツなので,掲示板で話題になったことはあり
ません。在独法人のHPで,子持ちの主婦が発信しているところの掲示板は,
ちょっと前まで凄かったです。子供の方が感染し易いらしくて。凄いパニッ
ク状態になっているのがひしひしと伝わってきました。

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Teruyo Hosoya(Kobayashi)
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