[BlueSky: 2557] Re:2551 はじめまして


[From] "Y.Kuzunuki" [Date] Wed, 6 Dec 2000 15:15:09 +0900

葛貫です。

> CO2削減のために、CO2からメタノールとかプラスチックとか合成する
> 研究や事業が新聞で紹介されています。
> 果たしてこれらの技術は有用なのでしょうか?
> CO2とはそもそも炭化水素の燃焼の最終段階であり非常な安定物質です。
> CO2からメタノールを合成する
> ことはエネルギー的に無駄なことをしているのではないかと思います。

「CO2からメタノールを合成する」手段にもよるのでは、と思います。
化学的にCO2からメタノールを合成する方法と、二酸化炭素が固定された
有機廃棄物から発酵等の生化学的な手段によりメタノールやプラスチック
の原料となるモノマーを得る方法では、必要とされるエネルギーが違うでし
ょうし、有機廃棄物がどのような質のもの(農林水産業副産物か石油化学
系の廃棄物)か、どの程度分別されているかにもよっても、エネルギー効率
は異なるでしょうし、新種の酵素等の発見・合成により変わってくるし・・・・・。
有機廃棄物(最近は副産物と呼ばれることもある)を焼却処分する時に
排出される熱や二酸化炭素等々を考え併せると、環境負荷という点から
評価すると、どうなるのかな、と思います。

炭素の流れについては、海底堆積層中からメタンハイドレートを取り出し、
燃やして発生した二酸化炭素をハイドレートとして低水温、高圧等の条件が
満たされた海底堆積層に封じ込める方法等が研究されているようです。
これも「二酸化炭素排出を削減しています」というポーズを示すだけではなく、
実用化し、普及を図るには、エネルギー収支や環境負荷等の評価が必要に
なると思われます。(それ以前に評価法を確立しなくっちゃならないか。)

> CO2の有資源化技術が生きるためには原子力発電にこれまで以上に
> 依存して、十分なエネルギーを(CO2発生なしに)確保することが前提に
> なっている気がします。

本当にそうでしょうか? 
今迄集められてきた生物、物理、化学、地学的な知見を組合わせても、
代替法を絞り出せないでしょうか。
閑があっても、おつむが足りない私にはできませんが(笑)。
頭いい人、いっぱいいるはずなんじゃない、と思うのですが。



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