ごくたまに参加しているうえむらです。
日の出のことについて書いてあったので、ちょっとご意見を述べさしてもらいます。
> 最近ずっと気になっているのが，日の出町のゴミ処分場（二ツ塚
> 廃棄物広域処分場）強制収用問題なのだが・・・議論を尽くさずに多数意見を通し
てし
> まうのでは今の形骸化した国会と同じである。地方自治がそうい
> う形になってしまっては，いわば生活不在の状態である。議論を
> 拒否した強行というのは，ある意味，ファシズムであるとさえ言
> えるのではないか。
まさに、そのとおりです。結果として、強制収用にいたってしまったのですが、日の
出の運動は、もっと建設的、有機的に繰り広げられてきました。そこには、議論を尽
くさずに多数意見を通すというよりも、ごみの処分組合という特殊性から、市民の意
見を一切受け入れる隙間のないシステムがありました。まさしくごみファシズムで
す。これはある意味では、対産業廃棄物処分場よりもたちの悪い状況です。日の出も
含めて、ごみの処分を引き受けている処分組合は、いくつかの自治体が共同して作っ
ています。これが一部事務組合です。しかし、一部事務組合として成立してしまう
と、ひとつの地方公共団体として、他の市町村と対等の自治体となります。自治体で
すから、議会も持っています。各市町村から日の出の場合は1名ずつ議員をだして、
処分組合議会をつくっています。議員は一議員として参加するのですが、各市町村か
ら1名しか出ませんので、自分の党派、個人的な意見よりも、出身議会の利益も代表
してしまうわけです。例えば、「ある議員が処分場は問題がある」、と議会で発言を
すると、「それでは君の市のごみはここに持ってこなくてもよいのか？」と脅かされ
てしまう。そうやって議会での議論は封じられてしまうのです。搬入量の割り当てや
超過した場合の罰金等を決定する権限をもっているのですから、必然的に委託元の自
治体は処分組合に対して低姿勢になるわけです。私の周りでは、処分組合議員もきち
んと市民から選挙によって選ばれるべきだという意見が多いです。
>
> もっとも，日の出で拒否されるとなると，溜まり続ける不燃ゴミ
> はどうするのだということが問題になってくるから，ただ反対す
> るのではなく，対案を出すことが大事だと思う。
日の出町の運動が、ここまでの広がりを見せたのには、多摩地域の人々の緩やかな連
携があると思います。結局最後まで日の出の問題に専念した人もいるけれども、日の
出にごみを運んでいる地域の人たちは、自分達の市でごみ問題に取り組み始めまし
た。27市町のほとんどに、ごみ問題を考えるグループができました。当初は、自区内
処理（自分達に地域からごみを外に出さない）の実現に向けて提案しました。もちろ
ん今の商品製造状況からするとすぐに実現できるわけではありませんが、自区内処理
に向けて長期的に計画を立てるように市に働きかけました。
また、日の出町処分場に対する代替案を、コンサルタントと協力し作成しました。し
かしそれらの提案を行政はことごとく拒絶したのです。この問題が表面化したとき
に、東京都や処分組合がごみ問題の重要性を意識し、問題可決を先送りせずに、市民
の意見に耳を傾けていたら、今ごろは国を動かすほどのごみ対策を提案できたのでは
ないかと思います。あれから約10年、結局行政は、市民運動をつぶすことに一生懸命
で、ごみ処理については何の進歩もないじゃないですか？？？
ゴムシートを頑
> 丈なものにするとかいった対症療法もあるだろうが，不燃ゴミが
> 出やすいと思われるゴミ分類を変えたら，ゴミ減量ができるかも
> しれない。高温で焼却できるゴミ処理場と生ゴミ堆肥化施設を作
> って，現在の可燃ゴミを生ゴミとその他の可燃ゴミに分け，後者
> と一緒に，現在は不燃に入れているプラスティック系のゴミを高
> 温で燃やすことにしたらどうだろうか。
ごみ処理の基本は、ごみを出さないこと。ゴミになるものを作らないこと、です。い
かに安全に処理する方法ができたとしても、これ以上個人でごみを完全に分別し、技
術にたよる方法で処理するという事はできないと思います。コストがかかりすぎるの
です。分別すればするほど、ごみは増えます。輸送コスト・再分別・環境対策・・・
途方もないお金がごみを消すために使われることになるでしょう。そして最後には、
どこかに穴をほって埋めなくてはいけません。製造企業にとってもそれを負担するく
らいなら、ごみになるような製品は作らなくなるはずです。今のシステムは、税金で
ごみ処理費が賄われることが大前提として成り立っているということを強く言いたい
です。
この問題になると思わずむきになってしまうので、長くなってすみません。詳しいこ
とは、関連するホームぺ-ジを紹介しますので見てください。
http://www2u.biglobe.ne.jp/~GOMIKAN/
http://www.ne.jp/asahi/hinodenomori/tokyo/
（注）この記事が最新である場合，上記「次の記事へ」はデッドリンクです。