[BlueSky: 2293] 子どものパワー Re:2289 青刈り


[From] "SUKA, Takeshi" [Date] Thu, 31 Aug 2000 19:50:59 +0900

須賀です。

葛貫さん:
> 都市生活者も、出来不出来が人為的にコントロールしきれない農作物・
> 水産物を食べて生きていること、リクリエーションの場位にしか思ってい
> ない山林も涵養水源としての働きがあること等を他所に置いといて、IT
> だなんだと踊っているうちに、何だか、恐ろしく脆弱な文化(?)になって
> いってしまうような気がして、怖いです。

このあいだの週末、仕事で(???)地元の小学生たちと小川で魚とりを
しました。学校のすぐ裏にある小川に、土手からおりられるようにしてあ
って、ふだんからここの小学生たちはこの小川で生き物をみたりしている
そうです。この日は数十人の子どもたちが集まり、みんなで一緒に小川に
はいって網でメダカやフナなどをつかまえ、またほかにどんな魚がいるの
かを調べました。僕は20人ばかりの3、4年生をひきつれて、ゴム草履
で一緒に小川に入り、子どもが何かつかまえるたびに「すごいなあ!」とか
「おおお!」とか言っていただけなのですが、子どもたちの元気さや友だち
思いの行動や機転のきいた連携プレーに圧倒され、あとで思い出してもじーん
としてしまうほどでした。運動靴をはいてきて小川にはいれない引っ込み
思案な女の子には他の仲良しな女の子たちが「お願いだから○○ちゃんも
入って!」と勇気づけ、その子もふんぎりをつけて川に入り靴ごとびしょぬれ
になって楽しそうに魚とりをはじめましたし、とるのがうまい男の子がへたな
女の子にこつを教えたり、器用な子は不器用な子に手を貸してやったり、何も
僕が指図しないのにどんどんそういうすばらしい関係が自然にあらわれてきて、
魚のこともわすれて子どもたちに見入ってしまうほどでした。

これが大人たちだったらなあ! などというと怒られますが、子どもたちが
もっている潜在的なパワーをみせつけられた思いです。

その子どもたちが僕(35才)のことを何のためらいもなく「おじちゃ〜ん!」
と無邪気に呼ぶのには、酷薄な現実をつきつけられた思いがしましたが。

それではまた。


Takeshi SUKA
Nagano Nature Conservation Research Institute (NACRI)
E-mail: suka@nacri.pref.nagano.jp


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