[BlueSky: 2215] Re:2213 遺伝子組換え米ライセンス無償供与のニュースについての感想


[From] "Y.Kuzunuki" [Date] Thu, 10 Aug 2000 17:30:27 +0900

こんにちは、葛貫です。

日曜日に、子供達を連れて、上野の科学博物館に行ってきました。
化石のレプリカ作りや、泥染めは、最終日だったこともあり、予約が
いっぱいで、参加できなくて残念でしたが、年齢に応じて、それぞれ
楽しんでいました。外のアスファルトの道は暑くてたまらなかったけ
れど、木陰は涼しく、不忍池のハスの花が奇麗でした。
もっと街路樹を増やしたり、アスファルトで固めてしまわない歩道を
増やせば、地下水の問題も緩和できるし、車に乗らずに歩く気に
なるかも、と思いました。管理が大変か・・・・。

中澤@東京大学人類生態さん

>データベースの無償供与自体はいいことだと思いますが,だからといって
>供与を受ける側の政府が簡単にビタミンA強化遺伝子組換え米の植付けを
>奨励してしまうと,後々まずいことになりそうだと懸念しています。

世界最大のGM作物の種子の供給会社ノバルティス社が、同社の世界
中の食品ブランドすべてについて、GM原料を排除しているそうです。
ノバルティス(スイス)、遺伝子組み換え原料を使用しない食品を開発(ロイター)
http://news.yahoo.co.jp/headlines/reu/000804/bus/11471301_japan_10864_1.html

な〜にやってるんだか、こっちで使える見通しがたたないから、
慈善事業っぽい方向へ打って出て、定着させちゃおうとしてるん
じゃないの、と邪推してしまいます。

Yahoo!ニュースhttp://news.yahoo.co.jp/headlines/
「体内で含有成分がビタミンAに変わる「奇跡のコメ」を開発
=スイスの大学(時事通信)」
http://news.yahoo.co.jp/headlines/jij/000808/int/05330101_jijintx256.html
という記事を見ると、開発した研究者達は、そう簡単に実用化
できるとは、考えていないようです。

MSNジャーナル http://journal.msn.co.jp/
「アフリカを変える環境運動の闘士」
http://journal.msn.co.jp/worldreport.asp?id=000808ns_kenya&vf=1

という記事の中で、

「遺伝子組み替え作物についてはどう考えますか。」という問いかけ
に対して、 ケニアの女性環境保護活動家ワンガリ・マアタイさんが、

「 西欧人は悲しいことにとても傲慢です。彼らが正しいときもあれば、
そうでないときもある。彼らには、損害を回復するだけの技術も資金
もあります。しかし、彼らが技術を教えた相手がそうした資源をもって
いるとはかぎりません。そうした状況が、遺伝子組み替え技術にも当
てはまるでしょう。

 スイスの食品会社モンサントが、ケニアの研究機関を通じて遺伝子
組み替え技術を広めるのは簡単です。けれども、その技術に問題が
あることがわかっても、受けたダメージを回復する資金は私たちには
ありません。モンサント社が助けてくれるわけではない。

 そうした無防備さをみるにつけ、アフリカ人はもう少し慎重になった
ほうがいいと思うのです。モルモットとして利用されるのは、もうごめ
んです。」

と答えていました。

選択権は、現地の人にあるということを、忘れてはいけないのだと
思います。

捕鯨の問題にしても、西欧の独善的な正義の押し付けは、見てくれ
が良く、耳に優しい善意を装っているだけに、始末が悪いと思います。

別の話になってしまうけれど、中海の干拓事業を中止にするか、延
期にするかという問題(結局、後始末にかかる費用の負担を県と国
の間で押し付けあっている状態ですよね)、埋立地に著しい地盤沈
下が起こってしまった関西空港の工事費を何処が負担するかという
問題(最近、着工した中部国際空港は、きちんとした対策をたててい
るのでしょうか?)等々・・・・・。
景気の良い計画をたてた頃、美味しい思いをした人たちは、現場を
退いていたり、この世にいなかったりして、責任を問われない。
国の肝入りで始まった事業も、最終的な負担は地元にかかってくる
のだということを、忘れてはならないのだと思います。

汚職事件が発覚し、金融業界に続き、建設業界の整理も始まって
いるようです。何処まで、整理できるかにかかってくるけれど、公共
事業に頼った土建中心の経済は、そう長く続かないかもしれない。
吉野川可動堰、川辺川ダム等の公共事業の行く先、議員や官僚
一人一人が、どのような姿勢で取り組んで行くか、よ〜く見せても
らおうと思います。





▲前の記事へ ▼次の記事へ △記事索引へ △青空MLトップへ

(注)この記事が最新である場合,上記「次の記事へ」はデッドリンクです。