須賀です。佐川さん、ご返事ありがとうございました。
須賀:
> > 「命の軽さ」っていうのは、「性格のカルさ」とはまたちがう話なんで
> > しょうかね?
佐川さん:
> 「性格のカルさ」ですか。私には解りにくいです。
こっ、これは冗談です。わかりにくくてごめんさない(泣)。
大人がこどもの命の軽やかさや華やぎをとりもどそうとして、一生懸命
努力してもせいぜい「性格のカルさ」くらいにしかならないかもしれ
ない・・・・・。でもその「性格のカルさ」にも僕はあこがれますし、
努力してみにつくものなら身につけたいと思ってます。あっ、「努力」
て発想がそもそもだめなのかも・・・・・。
須賀(ゲーリー・スナイダーの引用):
> >「精神の深淵、無意識の世界は、我々の内にあるウィルダネスの領域で
> >あり、そこにはボブキャットが今も生きている。」
佐川さん:
> 須賀さんの内なるボブキャットは“人間社会のみに従属するな”と
> 命令するのでしょうか?
自分のなかの「ボブキャット」を大切にしたいと思いますし、ひとは
みんなそれぞれ自分の中に自分だけの「ボブキャット」をもっている
ってことをわすれたくないと思います。自分のなかの「ボブキャット」
をころされそうになったら、すばやく身を翻して逃げるか、フーッ!
っと毛を逆立ててハンターたちを威嚇し、おっぱらうしかありません。
自分のなかの「ボブキャット」をころされたとき、ひとはみずから死
をえらぶのではないでしょうか。
この辺は自分だけのかってなイメージで書いているので、あてにしない
でください。
須賀:
> > このような肉体や精神の性質や、言語の「力」をつかいこなせるだけの
> > 知恵をみにつけたいものだ、と思います。
佐川さん:
> 知恵ですか? どのようなものでしょうか?
> もちろん言語化できるものではないですが。
そうですね。言語化できるものではない。
自転車に一度のれるようになると、何も考えなくてもすいすい走れます。
逆に自転車の構造や筋肉の動く仕組みをいくら勉強し、あたまのなかで
考えても、それだけで自転車にのれるようにはなりません。自分の肉体・
精神や自分がつかうことばについて、そういう自在さにあこがれます。
そういう自在さを身につけたからといって、人間社会に背を向けたこと
にはたぶんなりませんよね。
『野性の実践』をよみおえたら、また感想などをきかせていただけると
うれしく思います。
それではまた。
須賀 丈(すか たけし)
〒381-0075 長野市北郷2054-120
長野県自然保護研究所
TEL:026-239-1031
FAX:026-239-2929
e-mail:suka@nacri.pref.nagano.jp
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