[BlueSky: 2165] Re:2164 命の軽さ


[From] "SUKA, Takeshi" [Date] Thu, 20 Jul 2000 21:00:32 +0900

須賀です。佐川さん、ご返事ありがとうございました。

須賀:
> > 「命の軽さ」っていうのは、「性格のカルさ」とはまたちがう話なんで
> > しょうかね?

佐川さん:
> 「性格のカルさ」ですか。私には解りにくいです。

こっ、これは冗談です。わかりにくくてごめんさない(泣)。

大人がこどもの命の軽やかさや華やぎをとりもどそうとして、一生懸命
努力してもせいぜい「性格のカルさ」くらいにしかならないかもしれ
ない・・・・・。でもその「性格のカルさ」にも僕はあこがれますし、
努力してみにつくものなら身につけたいと思ってます。あっ、「努力」
て発想がそもそもだめなのかも・・・・・。

須賀(ゲーリー・スナイダーの引用):
> >「精神の深淵、無意識の世界は、我々の内にあるウィルダネスの領域で
> >あり、そこにはボブキャットが今も生きている。」

佐川さん:
> 須賀さんの内なるボブキャットは“人間社会のみに従属するな”と
> 命令するのでしょうか?

自分のなかの「ボブキャット」を大切にしたいと思いますし、ひとは
みんなそれぞれ自分の中に自分だけの「ボブキャット」をもっている
ってことをわすれたくないと思います。自分のなかの「ボブキャット」
をころされそうになったら、すばやく身を翻して逃げるか、フーッ!
っと毛を逆立ててハンターたちを威嚇し、おっぱらうしかありません。
自分のなかの「ボブキャット」をころされたとき、ひとはみずから死
をえらぶのではないでしょうか。

この辺は自分だけのかってなイメージで書いているので、あてにしない
でください。

須賀:
> > このような肉体や精神の性質や、言語の「力」をつかいこなせるだけの
> > 知恵をみにつけたいものだ、と思います。

佐川さん:
> 知恵ですか? どのようなものでしょうか?
> もちろん言語化できるものではないですが。

そうですね。言語化できるものではない。

自転車に一度のれるようになると、何も考えなくてもすいすい走れます。
逆に自転車の構造や筋肉の動く仕組みをいくら勉強し、あたまのなかで
考えても、それだけで自転車にのれるようにはなりません。自分の肉体・
精神や自分がつかうことばについて、そういう自在さにあこがれます。

そういう自在さを身につけたからといって、人間社会に背を向けたこと
にはたぶんなりませんよね。

『野性の実践』をよみおえたら、また感想などをきかせていただけると
うれしく思います。

それではまた。





須賀 丈(すか たけし)
〒381-0075 長野市北郷2054-120
長野県自然保護研究所
TEL:026-239-1031
FAX:026-239-2929
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