[BlueSky: 1906] 錆を止める


[From] Sawaguchi Yuji [Date] Thu, 27 Apr 2000 19:30:03 +0900

澤口@大崎です。

山本さんは書きました:
>洗濯機などで少し前に出ていたものと同じですね。
>その出典ご存じなら教えていただけませんか?
6,7年前にこの種の特許を取っている会社の製品改良を持ち込まれた
ことがありまして、そのとき読んだものです。特許公報を検索すれば
いろいろ載っているはずです。
要は、塩素イオンが入っている状態で水を電気分解すると、亜酸化塩素?
(名前忘れた)という活性度の高い生成物が発生し、これは活性酸素と
同じで、殺菌作用を持つ、というものです。漂白作用も少しあります。
不安定なイオンなので、5分くらいで作るそばから消えていきます。
原理そのものは19世紀のころから知られていたらしい。
公共水道の場合、さらし粉で消毒していますからほっといても塩素は含ま
れていますが、水道管の距離によって濃度が安定しないので、別に食塩を
溶かして調整します。
わたしが見た装置の場合、実際に大学病院に持ち込んで殺菌力を測定して
もらいましたから、効果は間違いないのですが、欠点が少し。
・低電圧化するとはいえ、水道に商用電源がくっつくわけなので、取り扱
 い方法によっては危険性がある。
・塩素濃度を上げた水なので、なにかと水回りが錆びやすくなる
・流しながらの手洗い用にしか使えない。不味いので飲用や調理用には使
 えない
・食品加工場とか病院のように多量に手洗いに水を使うところは自家水道
 が多いので、水の中の不純イオンが多く、電気分解の制御がむずかしい
・食中毒に関しては、水の殺菌性がどうこうよりも、そもそも手を洗わな
 いこととか、飲用・調理用の水に大腸菌がいることの影響の方が大きい。
つまりは、効果はあるけど頼りにはならん、ということです。普通に清潔
を心がけていれば済むことなので。


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