[BlueSky: 1596] Re:1585 食糧自給問題


[From] yuichiro komiya [Date] Tue, 28 Mar 2000 18:39:34 JST

上村さん、みなさんこんにちは、小宮です。

上村さんwrote;
> >  日本の場合は、自給率が諸外国に比べ極端に低く、自給率を増やす
> > 努力を政府はしていない。逆に、海外企業からの輸入を増やす方向に
> > 向かって進んでいます。GM食品の規制が及び腰なのも、諸外国のよ
> > うに食糧自給という問題を軽視しているからではないでしょうか?

小宮wrote;
>自給率が低いのは、単に政府がこの問題を軽視し
>ているからだけなのでしょうか?いろいろ外国とのかけひ
>きもあるのかもしれませんけど…。

自給率の問題についてちょっと調べて見ましたが、自給率が低い低いという
割には、日本では米が余って困っているようです。農水省によると、国民一
人当たりのコメの年間消費量はピー ク時の六二年の一一八・三キロから、
九六年には六七・三キロまで減少しており、また、ミニマム・アクセス(最低
輸入量)があしかせとなって、現在の米の在庫は350万トンもあるそうです。
そのため、今でも減反が推進されており、1997年〜1998年では減反
目標面積が96万3000ヘクタール(田んぼの総面積=約267万9000
ヘクタール/減反面積はその内約36%)にもなっているということです。

自給率が落ち込んでいる一方で、余剰米対策で作れる水田をつぶしている、
ということは、イネの品種改良を進めたり、単純に農地を拡大するだけでは
自給率は上がらない、ということになるのでしょうか。このような状況で自
給率を上げる方法としては、

(1)ミニマム・アクセスを無くし、国産米を保護する。
(2)米でなく、他の農産物の生産量を増やす。
(3)米の消費量を上げる。

といったことが考えられると思います。とりあえず、(1)はよく仕組みが分かっ
ていないので、なんともいえません。(2)も、主食である米以外でそれほど収
量を上げれるとは思えないし、だいいち単位面積当たりで収穫できるカロリー
量では、米の右に出るものはほとんどないはずです。で、(3)はどうでしょう?
これなら僕らでもできるかもしれません。朝食のトーストをご飯と味噌汁に
して、夜、肉とパンを食べるのをご飯にする、というのは、日本の農業を
守ることにつながるのではないでしょうか。世界規模のエネルギー収支で見
ても、生産するのに大量のエネルギーを必要とする肉を食べるよりも、ごはん
を多くたべたほうが省エネルギーになるのではないでしょうか?(まあ、これは
僕がご飯が好きだからいってるんですけど。肉が好きな人ごめんなさい)

ちなみに、日本のカロリー自給率は、農業国でもあるアメリカの113パーセント、
フランスの143パーセント、旧西ドイツの94パーセント、イギリスの73パーセン
ト、スイスの65パーセント(いずれも88年実績)と比較して93年で37パーセント
と最低水準。穀物自給率(家畜などに対する飼料用の穀物をも含めた穀物類全体の
国産比率)は22パーセントと先進国最低のオランダ(28パーセント、88年実績)
を下回る低さだそうです。

参考URL
http://www.ehime-np.co.jp/99chijisen/kikaku/ck7-001.html
「愛媛新聞ー新世紀にかけるコメ減反」

http://www.local.co.jp/news-drift/comment-k.html
「NEWS-DRIFT 米の減反政策」

http://www.jnit.co.jp/mame/mame/mame2.html
「お米のまめ雑学」










▲前の記事へ ▼次の記事へ △記事索引へ △青空MLトップへ

(注)この記事が最新である場合,上記「次の記事へ」はデッドリンクです。