[BlueSky: 1556] Re:1555 +遺伝子操作と農薬:人口、除草剤


[From] can32960@pop07.odn.ne.jp (yuichiro) [Date] Fri, 17 Mar 2000 01:55:41 +0900

一ノ瀬さん、みなさんこんにちは。小宮です。


> 除草剤耐性についてはあまり知識を持ち合わせていなかったために、
>議論を避けていました。
>
>(特定の)除草剤の使用を促進する可能性があるとは思いますが、一
>方で、除草剤の効果を高めるわけですから、使用量を節約する効果も
>あるのではないかと考えることもできます。(じゃないと、コスト高
>になって、農民は買わない)。
> 正直どうなるのか分かりません。
> どなたか、ご講義願います。

確か、除草剤耐性作物を使えば、農薬を散布する回数を減らし、農薬の
使用量を減らすことができる、というふれこみになっていたはずです。
例えばモンサント社が出している除草剤ラウンドアップ(主成分はグリホ
サート)は世界で一番売れている農薬で、安価で、他の除草剤のように複
数剤を混合して使う必要がなく、それだけを畑にまけばいい(雑草の種類
に対して特異性がない)そうです。ただし、これらの除草剤耐性作物にお
いては、周囲の雑草にその除草剤耐性が遺伝されていく問題も見つかっ
ている、ということです。ここら当たりは昔、このMLでも議論されてい
ました。僕も過去ログを読み返してみようと思います。

厚生省のHPに、遺伝子組替えの簡単な説明が載っていました。参考までに。
http://www.mhw.go.jp/search/docj/other/topics/idenshi_13/qa/qa1.html


ところで、このグリホサートですが、残留農薬の基準値(農産物に残留
することが許容される農薬の成分である物質の限度)が去年の10月に
改正されていました。

「平成11年10月1日 厚生省通知」
http://www.jfha.or.jp/tsuchi/991001-1422-1.html
「残留農薬基準値変更内容」
http://www.jfha.or.jp/tsuchi/991001-1422-2.html

これによると、グリホサート残留の基準値が、大豆で3.3倍(6.0ppm→20ppm)、
とうもろこしで10倍(0.1ppm→1.0ppm)になっています。

残留基準値を変更したいきさつは以下の食品衛生調査会常任委員会議事録に
載っていました。
http://www.mhw.go.jp/search/docj/shingi/s9908/txt/s0805-1_13.txt

ラットに対する追加試験の結果、もっと高い用量でも毒性がないことがわかっ
たため、ということらしいですが…昭和34年からずっと変更されていなかった
ものをこの時期に見直した、ということは、やっぱりどこかから圧力がかかっ
たんでしょうかね?
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小宮 祐一郎
メールアドレス:can32960@pop07.odn.ne.jp


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