[BlueSky: 1526] Re:1525 (補足)


[From] "Hiroyuki Sagawa" [Date] Mon, 13 Mar 2000 21:19:30 +0900

みなさん、こんばんは、佐川です。

【小宮さんwrote】
> >摂食 障害の場合も、あれは行き過ぎたダイエットにより食欲中枢が破壊さ
> > れて起こる立派な病気であり、個人の意思でどうこうできるものでは
> > なく、治すには的確な専門医の診断が必要です。そこの所を理解して
> > いない人が多くて、普通の内科医や両親などから「いやしく食べ過ぎ
> > るのはやめなさい」とだけ言われて非劇的なパターンに落ち込む
> > ケースがよくあります

> もちろん、精神的な原因がない、といっているわけではなく、
> 精神的なものが原因で起こる、過剰なダイエットにより食欲中枢
> が破壊されて起こる病気、といいたかったのです。(一応URLも
> 載せておきます)

私もチョッと補足しますね。(って、“脱線”の後押し?)

このような精神化領域の「失調」は、とかく本人の心構えや人格の問題
とされがちですが、そうではありません。
 
 #何でもかんでも、本人の“こころ”のせいにする日本的“こころ”還元
 #主義は改めた方がよい

摂食障害の場合、「本人の」というよりも、「本人を取り巻く関係性(家庭、
特に母−娘)の失調」と理解した方が間違いは少ないでしょう。

食欲は本能だから、相当のことがなければ崩れないはずと思われがち
ですが、実はそうではなくて、身体や精神の失調で簡単に崩れることが
あり、いったん崩れると簡単には、正常な状態には戻りません。
鬱病などでは、摂食障害が併発することがあり、食欲や味覚が全くなく
なったりします。また食事という行為は、本能に基づく行為であると同時
に、高度な社会的行為でもあります。食事が「失調」するということはと、
社会活動も「失調」するということです。と、ある経験者は語っております。

情報源  
『拒食症と過食症・山登敬之』(講談社現代新書)
『コミュニケーション不全症候群・中島梓』(筑摩文庫)
『女はなぜやせようとするのか・浅野千恵』(勁草書房)


佐川でした。



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