みなさん、こんにちは、佐川です。
割り込みレスにて失礼します。
【後藤さんwrote】
> ぼくは基本的に日本人の民度を信頼していません。以前ごみ
> 焼却の小型分散化でも、ここが一ノ瀬さんとぼくの決定的な意見
> の分かれ目になったと感じています。
> こまかい技術論や政策論は、語り合ってみれば「なるほど」で
> 解決するものですが、ここだけはなかなか相容れないところかも
> しれません。塩ビが完全にクローズドで循環利用されれば文句
> ありませんが、いったん市場に出れば、もうどう処理されるかわか
> ったものではありません。不適正処理を防ぐには、罰則を強化し、
> 数値目標を明確にし、監視を強化しなくては当面無理でしょう。
> 環境先進国といわれるドイツですら、廃車の不法投棄が跡を絶
> たず、ある時はフランスに産廃を不法投棄したりしてたんですから。
> でも、信じたくないわけじゃないんですよ。これは信じてください。
>
> 話がムチャクチャそれますが 「信頼」とは不思議な感情です。
> 今ぼくはケンウッドのステレオで、先日グラミー賞を8部門取っ
> たサンタナのCDを聴いています。ぼくはケンウッドの開発担当者
> にも、無論サンタナおじさんにも会っていません。でも、かれらを
> はじめから「信頼」してステレオやCDを買い、何度聴いていても
> 裏切られることはありません。
> ごみ処理にもこういう感覚で接するようになれればいいんですが。
> どうもイケナイ事例が多すぎますね。
最近、山岸俊男氏の『信頼の構造』(東京大学出版会)という本を読
んでいるのですが、冒頭からこんな言葉が書かれています。
「集団主義社会は安心を生み出すが信頼を破壊する」
<目から鱗>でした。
逆に言えば、
「安心を過剰に求めることは、行過ぎた集団主義に結びつきやすい」。
とも言えます。
「私案」や「試案」を考えるとき、この辺の事情も考慮に入れないと
より良い「試案」は出来ないような気がします。
【後藤さんwrote】
> わかりません。ぼくが言いたいのは、百人いれば百人の、一億
> 人いれば一億人の「私案」や「試案」が出てくるべきで、それをこ
> んな風に叩いていくうちに、角を落とさない程度に妥当な線に落ち
> 着いていってほしい、と思います。
「安心」ばかりを求める人は、このような作業自体が「不安」の種に
になってしまうようですが、「信頼」を築いてゆくには、こういう過程
を、無しにすることは出来ないはずです。
佐川でした。
(注)この記事が最新である場合,上記「次の記事へ」はデッドリンクです。