[BlueSky: 148] RE:145 新しい形質の導入


[From] "Y.Kuzunuki" [Date] Wed, 21 Jul 1999 19:56:59 +0900

葛貫です。

長峰さん:
>安全性の問題として、人だけでなく環境への影響をきっちり押さえる必要があります。現在実用化されている組換え植物は、害虫や除草剤に耐性
を示す遺伝子を導入したものです。このような組換え生物は、いずれも人や環境に影響を与える可能性があり(あくまでも可能性です)、なおかつ
その可能性を否定することが困難なものだと私は考えています。したがって、他の生物に影響を与える遺伝子を導入した生物を自然環境に出すこ
と、今のようなチェックの甘い状態で組換え生物を自然環境に出すことには反対です。

同感です。
これは、遺伝子組み替え生物だけでなく、新しい種や、たとえ同種でも違う形質を持つ
ものを他地域から導入する時には、気を付けなければならないことだと思います。

「大きな佃煮をつくってみようかな〜。」と、南方から輸入したジャンボタニシが外にもれ、
西日本の稲作に大きな被害を出し始めているようです。
一旦広がり出したら、そう簡単に始末できるものではありません。
ジャンボタニシと稲がつながって、このような事態になるなんて、水産関係者には予測
できなかった。

また、アユなどの種苗放流を行うと、他地域産のものが現地産のものと競合し、
現地産を絶滅に追い込んでしまう場合があるようです。
(普通、環境に対する適応力が強く、成長・生残ともに優れているものが、
放流用種苗として導入されます。)

その場にあるものを有効に利用する方法を検討するか、魚類だったら養殖により、
自然界から隔離した方法で生産するか・・・・・。

とにかく、自力で増殖できるものを放つと、取り返しがつかないことになるので、
遺伝子操作したものに限らず、その土地にもともとない形質を持つものは、
安易に自然界にもらさないようにしなければならないのだと思います。

Y.Kuzunuki <kuzuny@geocities.co.jp>







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