[BlueSky: 1402] Re:1391 代替案は、ないですか?


[From] "一ノ瀬 威" [Date] Mon, 07 Feb 2000 01:18:20 +0900

一ノ瀬(尼崎市)です。

> >1.国全体の経済活動レベルの維持
> >2.雇用の確保
> >3.低所得層の生活レベルの維持
(中略)
> 立ちはだかる土建ミームと戦うのではなく、「飽きるまで、そこ
> に立ってな」とおいて行く感じで、上記の3つを満たす抜け道を
> 見つけることができないかな、と思います。(イメージの世界)
> 具体的にどうしたらよいか、私の貧しいおつむでは、思いつけ
> ません。皆様、良い案は、ないでしょうか。

 この件、私もそれなりに考えているのですが、少なくとも
「抜け道を見つける」
苦労は必要ないと思います。

 今田さんが[1388]でも指摘していたように、政府が借金してお金を使えば景
気にはプラスです。しかし、お金を使う先は別に土建でなくとも、活性化の効
果は得られます。
 公共土木事業の必要性を論ずるのに、ケインズが持ち出される例もあります
が、ケインズが”土木事業でなければならない”などと言ったわけでもなく、
公共”土木”事業を正当化する論拠としてはヘンです。

 私は土建をやるぐらいならば、その金を減税に回した方が、経済にはプラス
だと思います。
 土建をやって、コンクリートや鉄骨を消費したら、経済の活性化になるのと
同じく、減税で、携帯電話や介護サービスへの支出が増えれば、これも活性化
になります。

 ゼネコン自体が自らの将来に不安を抱いている現在では、少々政府頼みの事
業が入っても、積極的に設備投資を行うとは考えにくい。
 ムラセさんが[1989]で指摘しておられるように、土建関係のインフラは、日
本では基本的に充足した状態にあるからです。このことは、関係者が一番よく
知っているはずです。
 一方で、介護や携帯電話に金が落ちれば、こちらでは、人員増員や設備投資
の増額が期待できます。

 結局、無駄な事業は切りつめて、その分減税に回した方が、波及効果まで見
ても、良い結果を生みます。景気回復のカギは個人消費なのですから。
「国民が先行き不安を抱いて金を使いたがらない」というのならば、その先行
き不安(年金、介護、財政再建)を取り除く政策を実施するのが正当な対処で
あって、増税や借金で、無駄な事業を乱発しても、将来に繋がりません。(こ
の点、自自公は、国民の不安をかき立てる政策を強行採決している、、、、)

ムラセさん<
社会のニーズは変化します。これはつまり、「雇用枠はいつの時代でもどこか
にあるはず」ということを意味します。
(=だから、ニーズの無い土建への金をカットしても大丈夫:)

 基本的に、このご意見に賛成なのですが、新たに生み出された雇用枠に、ス
ムーズに人が移って行くかどうかは心配です。

 これは、必要とされる技能を身につけられるかどうか、という問題と、意志
を持つ人が出てくるか否か−−例えば、産廃処分業は、静脈産業として非常に
重要な筈なのに、この不況下でも常に人手不足のようです−−という問題があ
ります。
 この辺りになると、どうすべきか、分かりませんが、、、



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