[BlueSky: 1317] Re:1311 遺伝子操作と農薬


[From] "一ノ瀬 威" [Date] Fri, 21 Jan 2000 13:02:19 +0900

一ノ瀬(尼崎市)です。

いわおさん<
 どうも遺伝子組換え作物に対する批判は的外れなものが多くて、気になりま
す。

 私には、いわおさんのような詳しい知識はありませんが、同感です。
 
 BTトウモロコシは、農薬という、合成化学物質を作物にふりかける代わりに、
天然物質をつかって害虫を退治する作物なわけです。
 これが、なぜ、そんなに、”危険だ”というのか、理解できない。
 
「遺伝子組み替えも農薬も、一切使わずに作物を作るべきだ!」という主張な
らば筋が通っているのですが、そんなことを言う人は、むしろ例外に属するよ
うです。

 スーパーなどで、「遺伝子非組み替え食品」に群がる人たちは、「農薬がた
っぷりかかった食品」に群がっているわけです。
 しかも、その農薬が、遺伝子組み替え作物のDNAや毒素よりも、分解しや
すいという保証があるわけでもなければ、蓄積性が低いという保証があるわけ
でもない。

 私の目には、オウム食を有り難がって食べていたオウム信者と、五十歩百歩
に映ってしまいます。

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 ところで、
 
いわおさん<
 栽培面積の一部に組換えでない普通の品種を植えさせるのは、ひとえに殺虫
剤抵抗性の害虫の出現を遅らせて、BT組換え作物をより長く使い続けられる
ようにするための予防措置であって、組換え作物が危険だとかそういうことと
はまったく無関係です。

 というご指摘については、若干疑問があります。
 BT作物を守るためであるならば、農務省そう指摘するのではないかと思い
ます。
 EPAのどの記事を参照すべきか、よく分からないのですが、例えば、
 
http://www.epa.gov/oppfead1/cb/csb_page/updates/btcorn.htm

を読む限り、EPAは、ターゲットとしていない昆虫が、BTトウモロコシの
花粉から悪影響を受ける可能性を問題視しているようです。

「農薬を使ったら、殺す必要のない虫だって死ぬ」のが当たり前だと思うので
すが、EPAは、BTトウモロコシについては、その当たり前すら許さないと
いうわけです。

 なんとまあ、レベルの高い話であることか。
 果たして、そこまでする必要が、あるのかどうか。



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