[BlueSky: 1309] Re:1305 人ではなく、システムが人を変える可能性。      


[From] "Hiroyuki Sagawa" [Date] Thu, 20 Jan 2000 00:06:25 +0900



みなさん、gengorouさん、坂本さん、こんにちは、佐川です。


《gengorouさん》
> ふむ。。おもしろい。です。
> 「昔は人間の能力を最大限に使って。
>      今は、最小限にすることを強いられている。」
> ・・・まったく逆ですね。ふーーむ。。


環境問題を考えるときに、「江戸時代における江戸」が一つの理想型
として語られることがあります。

このときに注意しなければいけないのが、江戸人が意識して環境に優
しい生活をしていたわけではなく、江戸人に強いられていた生活様式が
“結果として”環境に優しかったということです。

江戸人が、当時の人員、技術を最大限に使って環境破壊をしたらどの
程度のことができるのでしょうか?
実際に江戸幕府は、江戸の環境改変のために、利根川の大改修など
の大規模な土木事業を行っています。現在の常識からすればとんでも
ない環境破壊のはずです。
トトロの森もそのような江戸人の環境改変の努力の結果、半ば人工的
に作られたものです。

振り返って我々の現在の生活はどうでしょうか?

どんなに「環境に優しい生活」を心がけていても、この日本に生きている
ということが、すでに江戸人よりも環境負荷の高い生活になってしまって
いるし〈たとえ自給自足の生活であっても〉、それ以外の生活を選択する
ことができないのです。


私は、『答え』よりも『考えるヒント』が欲しいので多少はじけてるメールの
方が嬉しいです。


佐川でした。


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