[BlueSky: 1307] 人ではなく何かが人を変える可能性


[From] "gengorou" [Date] Wed, 19 Jan 2000 23:56:31 +0900

青空MLの皆様、こんばんわ!げんごろうです。
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「人間ではなく何かが人間を変える可能性」の一つとして、
集団というものが、人に及ぼす影響について考えてみました。

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虫は虫なりに一つの考え−12(集団の性質−1)
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平和を求める意識が戦争を生んでいるという可能性。

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教室で、5〜6人の生徒が言い争いをしていました。
今にも取っ組み合いになりそうなので、見かねた先生が
言いました。「仲良くしなさい。」
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上の話で、先生は、「仲良くしなさい」と、子ども達の
意思に呼びかけました。しかし、もしも、その先生の
言葉が子ども達に争いをさせているとしたら。。。。

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ある一つの集団、、たとえば100人の集団が学校のグラウンドの
真ん中にいたとします。ある時、その集団に二つの思いが生まれ
たとします。
一つの思いは「校舎の中に入りたい。」
もう一つの思いは「まだ校庭で遊んでいたい。」
このときその集団は分裂せずに一つの集団として二つの思いを
実行することは可能でしょうか。(・・・できません)
もし、一つの集団として動こうとすれば、
どちらかの思いに決めるため、「話し合い」が必要になってきます。

しかし、もし、その集団に話し合いで決定しなければならない
思いが度々、現れる事態が訪れるとしたらどうでしょうか?
つまり、話し合いの回数が増え、時間的にも話し合いなどする暇が
なくなってきたら。。
決断の即決が必要になります。
話し合いをする時間がない集団に、複数の思いが発生したらどう
なるのでしょうか。分裂が許されていない集団としての決定では、
意思を一つにするシステムは崩壊するのではないでしょうか。。
すなわち、システムの崩壊が暴力を生むのではないでしょうか。
ひどい場合には、「思い」を持っている反対意見の脳たちの抹殺が
生まれはじめるのではないでしょうか。

こう考えてみると、気になることがいくつかあります。
○人間の集合体はいくつもの意思を持つので、分裂することなく
  同じ方向に進むのは非常にむずかしいこと。
○決断には人間の意識に関係なく「時間」が必要である。よって、
  時間が人の行動に大きく影響し、関係している。
○変化の激しい環境において、人間や集団には過度の決断が
  必要となり、不和が生じやすい。

このように、人を取り巻く環境を考えると、人間の意識にまったく
関係ない物事が人間に制約や影響を与えており、その制約を
考えないで、人間の思いによって物事を解決しようとすると大きな
間違いが起きてしまうのではないでしょうか。

つまり、上の話で先生が、生徒達に、「仲良くしなさい」と言うと争
いが始まり、仲良くすることを妨げている可能性があるような気が
します。
「人間はね。無理にみんなで仲良くしようとすると、どうしてか喧嘩
になってしまうんだよ」と人間と集団の仕組みのようなことを説明し
てもよいのではないでしょうか。


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      虫。。。。.。。。
gengorou@m08.alpha-net.ne.jp
      ゲンゴロウ。。。
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