帯広畜産大学の後藤です。
紺野さん:
> 人間はわがままだ。これだけ人口(人工ではなく)が増えて、資源を使って、自
> 然がほしいという。
⇒⇒⇒「人工」の方がむしろしっくりきました。
> 無い物ねだりだ。
> 自然の中では暮らせない。自然がなければ息が詰まる。なぜなのでしょうか?
⇒⇒⇒そうですね、無い物ねだりこそ、人間の真骨頂というか。うちの飼い犬は、
とても飼い主「思い」の犬でして、無い物ねだりは絶対にしません。散歩だって、
諦めてます(う〜ん、動物愛護家には糾弾されそう):しかし、構ってくれない
時は、澄んだ目(哲学者の?)目で遠くを見ています。
「自然がなければ息が詰まる」のは、人間が哺乳類だからではないでしょうか?
哺乳類と言えば、母と子の関係が重要ですね?触れ合い、スキンシップ、皮膚感
覚。なんだかんだいっても、人間の生理的・心理的特性を皮膚感覚が左右してい
るように思います。
「自然の中では暮らせない」かどうかは分かりませんが、、、40年以上も前、
人類学者のバーソロミューという人が、「人間とは、技術(ここでは道具)に絶
対的に依存する唯一の哺乳類である」と規定したそうです(河合雅雄「人間の由
来」(小学館))。技術に対する絶対的な依存性こそ人間性だ、ということです。
で、人類史を通じて、この依存性がどんどん強まってきた。技術の拡大・発展・
浸透は、人間の技能(ここでは、技術を使う人間の(個人の)能力)をもたらし
ますね。大量生産時代の今日は、技能が必要でない技術(道具)ほど、よい技術
だ、とされていると思います。
後藤 健
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