かとうひろさま、みなさま
広木@ICUです。
> それから、ゲンゴロウさんからのもうひとつのご質問について。その「愛」の範
> 囲を、僕がなぜ「国」という単位に限ったのか、というご質問。
>
> 実は、充分な考慮もなく、とりあえず「国」に限ってしまいました。考えてみる
> と、「まず人を愛そう」というのが提言なら、その地理的な範囲を限定する必要
> は無かったですよね。全く、ごもっともなご指摘です。恐れ入ります。
人の「愛」の届く範囲は、全く恣意的であり、
その時その時の御都合主義によってころころ変
わってしまう、全く当てにならないいい加減な
ものだと思います。すなわち、「昨日の敵は今
日の友」であったり、「呉越同舟」であったり
するわけです。
ですから、範囲の限定は、「する必要がない」
のではなく、「してしまう」物だと思います。
それを常に肝に命じていなければならないでしょ
う。
中澤さん(951)は、
> 「郷土愛」ではいかがでしょうか。「愛郷」「愛郷心」という
> ことばもあるようですが。
という提言をなさっていますが、これもまた範
囲を限定してしまうものですね。いや、言葉の
持つポジティブな響きを否定するわけではない
のですが、やはり集団の利益は集団ごとに相反
するものが多い可能性がありますから。
わたしは、全く当てにならない「博愛」のほう
が、当てにならなくても相応しいかと。ただし、
当てにならないということもやはり肝に命じて
おくという前提で。
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広木眞達(HIROKI, Masato)
国際基督教大学生物学教室加藤研究室
〒181-8585 三鷹市大沢3-10-2
TEL 0422-33-3269 (加藤研究室)
email address:hiroki@icu.ac.jp.
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