[BlueSky: 797] Re:787 1度目,非常に理解,2度更に理解 3度もっと理解,が迷走


[From] seki [Date] Sat, 28 Aug 1999 21:36:14 +0900

関です。

>
> 私はこのMLに入った時,ちょっと書いたのですが,「環境」と言う言葉を
> 「エンバイロメント」として,捉えていたのですが,最近,このMLの方々の
> 殆どが「エコロジー」として,捉えられているのでは?と,ふと,感じました。
> 別にそんな「言葉の違いではない」と解っているのですが,少し辞書で調べて
> 見ました。
> ecology(エコロジー)〜 
> 1,生態学(生物とその環境との関係を研究する)
>     2,生態,(生物の)環境,自然環境
> ecological(エコロジカル)〜生態学の,生態学的な,生態上の,(生物の)環境の,
>     (グループ,運動などが)環境保全を主張する
> environment(エンバイロメント)〜
>    1,(人間的な)環境,周囲(の事情)
>    2,[しばしばthe 〜](自然の環境)
>   protect the environment 環境を守る
>   pollute the environment 環境を汚染する
>   clean up the environment 環境を浄化する
> 因に (the 〜)ENvironment Agency (日本の)環境庁
> とありました。これを見ますと,やはり一般に良く使われているエコロジー運動と 日本の(特に環境庁)等が,目指している所に少し「ずれ」があるのでは,と 素人考えで思いました。これは「宇宙全体」「日本も含めた世界全体」を考える「 環境」と「日本全体」「地域社会」或いは「生態系から見た環境」の違い等が,いろんなご意見に反映している様に思うのですが。

 という話でした。
エコロジーはもともとは生態学という意味です。生態学を生物の世界ではなく、
人間社会にあてはめたのが、エコロジー運動などという意味でのエコロジーにな
るようです。だから、エコロジーのなんたらという本を手にしたら、自分が考え
ていたエコロジーではなかったという生態学者の話もあるようです。もっとも、
現在は、第二の意味でのエコロジーも普及していますが。
 社会的なエコロジーというのは、働きすぎず、余暇も楽しめて、安全で快適な
生活を営めるような社会を構想する、というようなこと。そういう社会では、当
然、快適な環境も必要、ということになるのでしょう。

> しかし,その時代の「裏付け」が「全て何の根拠もなかった」と言う事にもなりかねない事も事実だと思うのです。
> 「天動説」時代に,コペルニクスが「地動説」を唱え,それは「カルチャーショック」どころではなかったでしょう。しかし,私は「天動説」も「地動説」も大好きです。

 科学(科学的知識)というのは、時代の最先端の知です。科学というのは、常
に発展するものです。ということは、いま現在ある知識というのは、不完全な知
かもしれない、ということかもしれません。かつて夢の新素材だった「プラステ
ィック」が、現在ではちょっとやっかいになりかかっているように、完全なるも
のの不完全性が次の時代にみえてくるのかもしれません。

 話はかわりますが、専門家と素人の間には、支配と従属の権力関係が生まれる
ことがままあるようです。「素人が口を出すな」「その道の権威ある人が言って
いるのだから文句をいうな」みたいにね。もちろん、素人の言葉に耳を傾けて、
その正当性を根拠づけてくれる専門家もおります。そこから、新しい知識が生ま
れることもあります。とすると、素人の感覚とか科学的でない知識というのも最
先端を生み出す力かもしれません。(これは妄想?)

> 又,読まれた本の名前,教えて下さい(差し支えなければ)

昭和堂「講座 人間と環境 4巻」で、鳥越編「景観の創造ー民俗学からのアプ
ローチ」でした。  


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