[BlueSky:06870] 小出裕章『原発のウソ』扶桑社新書を読みました(Re: Re: 『東京原発』は確かに傑作でした)


[From] Minato Nakazawa [Date] Thu, 25 Aug 2011 16:19:13 +0900

和尚さん,皆さん:

中澤です。このところ,エネルギー関連の本何冊かと平行して
小出裕章『原発のウソ』扶桑社新書を読んできたのですが,
今朝やっと読了したので,
http://phi.med.gunma-u.ac.jp/memo2/20110825.html
にメモ(かなり長い)しました。この本はお薦めです。

> p.13に,宮台氏の発言として,『最近,京都大学の小出裕章さんなどが
> 仄めかされるように,原子力推進の口実もしくはきっかけとして,「核兵器,
> 核武装の可能性について余地を残しておきたい」という理屈や心理がどこかで
小出さんが本書で書いているのは,高速増殖炉計画が破綻したので
プルトニウムが溜まって困ってしまい,苦し紛れにプルサーマルを
始めたという,わりと良く知られているストーリーと,資源枯渇の
恐怖が原発を推進してきたということでした。

和尚さんが聴かれた話も一面の真実だとは思いますし,それが裏に
あって行われた情宣によって「資源枯渇の恐怖」が刷り込まれた
可能性はありますが,一般人が原発推進を容認してきたのは,やはり
資源枯渇の恐怖が大きな理由だったと思います。

『原発のウソ』には目からウロコの記述がいくつもありました。
電力料金の決め方とか発電所の稼働率の重要性は,知っておくべきと
思いました。それにしても発電コストの推定値,資源エネルギー庁と
立命館大学大島教授で,どうしてこんなにも違うのか,不思議です。
どなたか謎解きをしていただけると嬉しいのですが……。

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Minato NAKAZAWA, Ph.D., Associate Professor,
Dept. Public Health, Grad. School Med., Gunma Univ.
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