[BlueSky:06783] Re: 温暖化陰謀説について


[From] "SUKA Takeshi" [Date] Thu, 3 Dec 2009 00:38:16 +0900

大塚さん みなさん

大塚さんの紹介してくださったこのサイトの文章の終わり近くに、
http://tanakanews.com/091202warming.htm
「地球温暖化問題が科学ではなく政治的プロパガンダであることを感じさせるが」
とありますね。

個々の議論の具体的な点とは別に、
これに似た論調の議論はときどき目にするような気がします。

議論の中身の当否とは別に、
個々の市民がコントロールできないところで
一部の科学者や一部の政治家がプロパガンダで私利私欲を満たして公益を害している
という趣旨でものがいわれているのをきくと、
心情として惹かれてしまいやすいところがあると思います。
論法として、とてもアピールしやすい、うまい議論の仕方です。
いいかえれば、そのような議論に同調してしまうひとや、
場合によってはそうした議論をしている当人ですら気がつかないかたちで、
このような論調の議論そのものが、
結果的に政治的プロパガンダとしての役割を演じてしまうことも
あるのではないかと思います。

だから、逆に、その点には冷静に距離をとるようにした方がいいと
わたしは考えます。

地球温暖化問題には、政治も科学もかかわりますし、
そうでなければならない点もあります。
紹介されているサイトで説明されているようなスキャンダルも、
それをあばこうとする行為自体が、
政治と科学の双方にコミットするものでもあります。
この点で、特権的な立場はないはずです。

この問題に救い(?)の面があるとすれば、
地球の気候におきている変動がどのようなものであれ、
それ自体は、政治にも科学にもしばられない自然現象
(人間活動との相互作用を含んでいるとしても)
としての面をもっていることです。

それをとらえようとする人間の側に紆余曲折はあるにしても、
個々の関係者のエゴイスティックな動機にしたがって
都合よく動いてくれるものではない、
ということです。

ところで、地球温暖化陰謀説をとられる方々は、
このまま化石燃料の大量消費をつづけることの可否については、
どのように考えておられるのでしょうか。
陰謀説の個々の議論の成否とは別の問題ではありますが。

たとえば、今おかあさんのおなかのなかにいる赤ちゃんが
40歳になったとき、わたしたちの文明の暦では、
西暦2050年ということになるわけですけれども。

               須賀 丈




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