[BlueSky:06170] Re: 遺伝子と選別教育


[From] UGP66066@mb.infoweb.ne.jp [Date] Thu, 7 Oct 2004 11:38:18 +0900

豊田です。
driadさん、皆さん、もう少し発言させてくださいね。


----- Original Message -----
From: "driad" <driad@k2.dion.ne.jp>
To: <bluesky@sv2.humeco.m.u-tokyo.ac.jp>
Sent: Thursday, October 07, 2004 2:07 AM
Subject: [BlueSky:06167] Re: 遺伝子と選別教育


>
> ----- Original Message -----
> [BlueSky:06166] Re: 遺伝子と選別教育
>
>> 現行の「教育」が、育てることよりも「選別」する存在になっていて、

現行…、
2002年の義務教育(小1年)〜は、教育改革(体感教育重視)のもとの教育になり始めていますよね。でも現場はまだ混乱してますよね。
成果を感じ始められるまでには、少なくとも10年かかるんじゃないでしょうか。



> 教え育てることとテストすることの違いも分からない人々のせいですね

「教え育てること」と「テストすること」の違い。ってすごい説得力ありますね。
なるほど、うなづいてしまいました。

それで気付いたのですが、
「教え育てること」(現行、先生の立場に専念して、育てる技術を磨いていただく)
「テストすること」←は、別の立場、別の観点から実施するっていうのはどうでしょうね。


>> 「教育」というもののとらえ方の違いなのではと思いました。
>
> 選別尺度における優劣を人の存在価値の軽重と混同したり
> 向き不向きがあるだけのことを無自覚に不当な差別視をしてたり
> などのあれこれは捉え方の違いではなく「間違い」でしょ


「選別尺度における優劣を、人の存在価値と混同する」
というのも、分かり易いです。
例えば、国立をご卒業になられても、犯罪に手を染める方もおりますし、
かつて一流といわれた企業に勤めたからと言って倒産する企業も相次ぎましたものね。


ご本人の意思で歩まれている方は別として、
「選別尺度における優劣を、人の存在価値と混同する」神話は、
私は、昭和のなごり、いわば呪縛(洗脳・思い込み)と思います。
敗戦後、高度成長期の(経済的に安定したいという母の価値観)神話。

最近の入社試験は、エントリーシートに卒業する大学名をかかせないところも出てきているそうですね。
先入観無く「あなたは大学生活で何を学びましたか?」 →あなたは何をして来た人なの?
’ひとなり’という側面を見るということです。
さらに高卒も大卒も関係なく昇進します。
いわゆるベンチャー企業でなくてもです(公には発言は控えますが具体的に存じています)。

ラベル(肩書き)に頼ってこられた方には、脅威でしょうけれどこれは現実。
世の中全体が、ラベルではなく「信用、信頼」に移行しつつあるように感じます。
(四駆も問題もそうですし、U銀さんの書類隠滅立件もそうですが)


>> もしくは、「能力」の生かし方の方向によって、行き着く先に貧富?の「差」
>> が生じてしまうような社会的な価値がある上では、その方向性をあらかじめ
>> 決められることが大きな問題をもつ、という危機感でもあると思いました。
>
> たとえ同程度の性質や能力でも時代によって利用価値に差がある
> そういった生まれのくじ運は各自で何とかするしかない
> 誰もこの世界がこのようであることのわけを知らないのだから


「(時代によって利用価値に差がある)価値観は時代と供に変化する」
これは、まさしく神話崩壊と理論的に同じですよね。


>> 受けることの出来る教育がより適したものに選別される、という方向ならば、
>
> 最初からその話だけしてるんですけど
> 色眼鏡のせいでお化けが見えて恐い恐いという人ばかりで…
>
> 大多数の人に見えてしまうものは実体が無くても存在してしまうので…
>
>> また、遺伝子で本当にその人の特性が判定できるのなら、「変に向いてない方向に
>>
>> 努力するより、向いてるところで頑張った方が効率が良いやね」と、自ら判定して
>>
>> もらいたがる生徒は、少なくはないかもしれないですね。
>
> そんなことを効率で考えるのは間違いだと
> ちゃんと教えられる教師だといいんですけどね


私も先ほど色眼鏡という単語を使ったのですが、私なりの理由があったので、
それを少し…。
人の身体(脳)って、ものすごいですよね。

実写映像で実験の様子を観る機会があったのですが、
目隠しして、アイロンを腕に当てるとアイロン型にこんもり赤く火傷のあとが浮き出てきます。
当たり前ですよね。
被験者には「アイロンを当てる」と告知しています。



ところが実際は、電源コードは入っていません。常温です。

…というくらい、
人の先入観、思い込み、イマジネーション。ってすごいんですよね…。
「(アイロンは熱い、当てられたら火傷をしてしまう)」という概念に、
脳も、身体もみごとに反応してしまう。

自己防衛本能と言われている身体的機能があるゆえですけれど、
人にとって、世の中で一番怖いと日々思うものは、
間違った情報の取り込み方や、思い込みや先入観だと思うのです。

時代の変化が起きても、私はこういう風に歩んで来た人(こういう者(ラベル)です、ではなく)です。
という、’ひとなり’をいえるように過ごしたいなぁーーと、思う豊田なのでした。
(終わります)


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