[BlueSky:05914] Re: スギ花粉症予防イネ栽培実験計画


[From] "Y.kuzunuki" [Date] Fri, 28 May 2004 12:10:03 +0900

こんにちは、葛貫です。

“花粉症緩和の遺伝子組み換えイネ、風評懸念で栽培中止”
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040527-00000311-yom-soci

******
全国農業協同組合連合会(全農)は、スギ花粉症の症状を緩和する
効果が期待される遺伝子組み換えイネについて、野外での試験栽培
を中止することを決めた。

 環境への安全性を評価するため、神奈川県平塚市で一般農地と離
れた隔離ほ場(約1・8アール)での栽培を計画していたが、「風評
による農業などへの影響を懸念する地元の声が強いため」と説明し
ている。・・・後略
******

ということになったようです。


中澤さんwrote:
> なお,個人的なこの実験への反感の源は,花粉症の減感作療法をしたければ
> 治療として受ければいいのであって,原因をそのままにしておいて
> 知らないうちに対策されているという発想がそもそもおかしいと思う
> から,ということです。アレルギーのしくみだって,そんなにクリアに
> 判っているわけではない現状で,そこまで踏み出していいのでしょうか?

> その意味で,葛貫さん[5906]の
>> この物質が本当に有効なら、野外で栽培する稲にこの遺伝子を
>> 組み込んで食品として売り出すより、この遺伝子を組み込んだ
>> 細菌をタンク培養してこの物質をとり医薬品または特定保健食品
>> として売り出した方が抵抗が少ないのではないかな、と思いました。
> には同感です。特定保健用食品とするよりも医薬品の方が適当と
> 思いますが。

昨日、気になる記事をみかけました。

“「健康食品」の表示緩和へ 厚労省が素案”
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040526-00000066-kyodo-soci

*******
・・・・前略
 素案によると、現行の(1)効能を同省に届け認可を受けた
「特定保健用食品」(2)ビタミンなど表示が認められた特定栄養
分を含有する「栄養機能食品」−−の仕組みは維持。
それ以外の食品でも、ある程度科学的根拠が存在するものについて
は、「根拠は必ずしも確立されていない」などと表示すれば「条件
付き特定保健用食品」(仮称)の表示が可能になる。
********

同じ日にこんな記事も
“「がん治る」本出版社に厚労省が改善指導” 
http://www.asahi.com/national/update/0526/043.html

コンビニで医薬品を売るようになったりすると、医薬品、特定保健
食品、栄養機能食品、条件つき特定保健用食品等、商品についてい
る説明文を読んだり、どれにあたるのか、しっかり識別して購入す
る人って、どの位の割合になるのだろう?と思います。

製造者がきちんと手順を踏んで表示したり、表示していなかった場
合、効果がなかったり、何らかの問題が生じたら、購入した側の落
ち度になってしまうのでしょうか。

# 厚生労働省の「保健機能食品・健康食品ホームページ」
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/hokenkinou/


> 遺伝子汚染があったら,「食べてから」では遅いと思います。

遺伝子組み換え作物については、こんな記事をみかけました。

“国連、遺伝子組み換え作物に積極的評価”
http://www.cnn.co.jp/science/CNN200405240017.html

“EUの新規加盟国に遺伝子組み換え作物の監視機関を設置”
http://nikkeibp.jp/wcs/leaf/CID/onair/jp/medi/306069

食べる部分自体の安全性とは別の問題ですが、

“遺伝子組み替え訴訟:カナダ農家、最高裁でもモンサント社に敗訴”
  http://hotwired.goo.ne.jp/news/news/business/story/20040524105.html

*******
・・・前略 問題の核心は、毎年採取した種を使う農家の権利が問わ
れていることだという。・・・・・シュマイザー氏は、遺伝子組み換え
作物の種を蒔く気は、まったくなかったとしている。近所の作物の
種が自分の畑に飛んできたのであって、モンサント社の技術で利益
を得るどころか、50年間栽培してきた作物の種が汚染されて台無し
だ、とシュマイザー氏は主張している。
*******

専門の知識を持っている研究者が、必要な隔離を行って実施する実
験ではなく、一般の農家で近所で遺伝子組み換え作物をつくるよう
になった場合、遺伝子を組み換えていない作物の種子、その栽培地
を維持する、あるいは混入してしまったものを除去することは、
現実問題として可能なのでしょうか。



▲前の記事へ ▼次の記事へ △記事索引へ △青空MLトップへ

(注)この記事が最新である場合,上記「次の記事へ」はデッドリンクです。