[BlueSky: 5792] Re:5790 信頼の閾値


[From] "Y.kuzunuki" [Date] Mon, 16 Feb 2004 12:33:15 +0900

こんにちは、葛貫です。

driadさんwrote:
> 人を信頼というか全て面倒見て欲しいというか
> ようするに自分が赤ん坊でいていいような
> 親分がいて欲しいというのが日本的安心の感覚です

以前、[BlueSky: 5146]で http://sv2.humeco.m.u-tokyo.ac.jp/mllogs/bluesky/5146.html
内閣府 国民生活局の国民生活審議会消費者政策部会の「21世紀型
の消費者政策の在り方」の最終報告書をご紹介しましたが、
自民党が、今国会に議員立法で提出する消費者保護基本法の改正案
骨子を示したそうです。

「消費者保護法「自立支援」に転換 自民が改正案骨子」
http://news.goo.ne.jp/news/sankei/keizai/20040205/KEIZ-0205-02-02-58.html

**********
・・・前略
近年の消費社会の成熟などを踏まえ、消費者を保護の対象から「市
場経済の重要な主体」と位置付け、国による企業活動への事前規制
から企業の自主的な取り組みや事後チェックに軸足を移す。法律名
も「消費者基本法」に改称し、消費者の自立を支援する法へと転換
する。後略・・・
**********

> どうして一般市民側に何かを求めようとするんでしょうか
> 俺がまとめて面倒見てやろうとかの気持ちはないんでしょうか
> もちろん面倒見のいい親分役に
> いいことなんて何もありませんよ…

国の機関は、まとめて面倒見てやることから、手を引こうとしてい
るみたいですね。

放られた赤ん坊は、誰が面倒を見るんでしょうね。


> あのー…40億円だと思うんですが

***********
 米国がもし全頭検査をするとしても費用の問題も大きいだろう。
年間約百二十五万頭が食肉処理される日本で全頭検査にかけている
費用は二〇〇二年度の実績で四十四億五千三百万円。米国の年間処
理はこの約二十八倍。日本と同じ措置をしたと仮定しての単純計算
でも年間千二百億円を超す。

「BSE全頭検査を考える<下>」より
http://www.chunichi.co.jp/00/kur/20040128/ftu_____kur_____001.shtml
**********

**********
 全頭検査には確かにコストも時間もかかる。日本は検査キットだ
けで三十三億円強の予算を計上している。一頭当たり三千円弱で、
検査時間は五、六時間だ。FAOは一頭当たりの検査費用を約五十
ドル(約五千三百円)とみている。

「米牛肉禁輸/日本並みの全頭検査は譲れない」
http://www.sanin-chuo.co.jp/ronsetu/2004/01/19.html より
**********

これらの数字をあてはめると、

日本の全頭検査にかかる費用
=日本で食肉処理される頭数/年 × FAOが推算した検査費用/頭
=125万頭×5300円
=66億2500万円/年

ということになるのかな。
国によって人件費や設備費等が異なるだろうし、FAOが推算した
検査費用がそのまま適用できるかどうかはわからないけれど。

5300円の検査費用は、牛1頭から得られる純益に対して、どの位の
割合を占めることになるのでしょう。
御存知の方いらしたら、教えて下さい m(_ _)m 。

「牛原材料を植物に切り替え 期限区切り米国産使用禁止」という
記事をみかけました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040213-00000132-kyodo-bus_all
*********
 米国の牛海綿状脳症(BSE)問題で、厚生労働省は13日、牛
を原材料に使った医薬品や化粧品を植物材料など、他の原材料に切
り替えるよう、指導していくことを決めた。
・・・中略・・・
同省によると、医薬品や化粧品の中にはゼラチンを使ったカプセル
や遺伝子組み換え医薬品など、牛の血清や骨、牛肉の抽出液を材料
にしたものが約2600品目ある。しかも、米国産が血清の場合で
45%、ゼラチンカプセルでは30%など大きな割合を占めている。
*********

食肉関連の産業だけではなく、広範囲に影響がおよぶことになるん
ですね。



> 二桁もサバを読むのはさすがに
> 科学者の立場からのご発言にしては
> デマもほどほどにという感じではないでしょうか

うーん、それにしても、今迄、邑瀬さんが、青空MLに投稿なさった
ものを読んできて、実際お会いしたこともある私にしてみると、
上記の単純計算以外にも、お金がかかっているのかな。
それにしても多額だな。もとにした資料が間違っていたのかな。
写し間違えたのかな?・・・・・ 等々、ぼうっと思いましたが、
故意に「二 桁 も サ バ を 読 む」ということをして、デマを流
そうとしているという考えは、思い浮かびませんでした。

「二桁サバを読んだ」と決めつけているようにとれる表現は、
> どこが食い違いの元かを考え切り込んでこそコミュニケーションでして
に反しているように私には思われました。
driadさん流の挑発的な表現なのかもしれませんけれどね。

それにしても、「信頼の閾値」って、面白い考え方ですね。


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