[BlueSky: 5732] Re:5727 鳥インフルエンザ& BSE


[From] Sato [Date] Wed, 28 Jan 2004 10:36:44 -0500

葛貫さん、

・・・引用・・・
> というのが、あったのですが、感染経路が特定されていない現在、
> 全頭検査せず、こういう方法で解体されている肉を食べることに、
> 米国の人は、本当にこの程度しか不安を感じないのでしょうか?
「いやこんなモンじゃないですよ。もっと多くの人が不安に思っています」なん
ていうコメントしたいですが、何分、僕のつきあっているアメリカ人は少ない上
に、偏っているので、一般のアメリカ人がどう思っているかはわかりません。が、
マスコミにその後の情報が全く出てこない、スーパーでの牛肉の価格、供給量と
もに、ほとんど変化がない事を見ると、1−2割の人しか消費行動を変えるほど
の不安を持っていないんでしょうね。

もちろん、牛肉を輸入できるのは米国からだけではありません。豪州からもいっ
ぱい入ってきていますし、南米(ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイなど)は
日本にもっと輸出したいけど出来ないでいるのだから、絶対量が不足する事は無
いとは思います。ただ、日本の物価が上がって、いつの間にか生活レベルが落ち
るだけだと思います。

> 日本では、国内牛の全頭検査の費用は国が助成することにして(=
> 税金で負担し)、それなりのシステムを整えてしまったようです。
> 米国からは「アホ」にみえても、一旦つくってしまったシステムを
> 評価し直すのは気が進まないし、その権威は守りたいでしょうね。
いや〜、米国から「アホ」に見えてるわけじゃなくて、食品衛生に関心がある全
ての国の人から見て「アホ」にみえていると思います。いや、「アホ」というよ
り金満大国ジャパンって感じでしょうか。

全ての検査には感度と特異度(つまりエラー)があって、検出すべき動物がゼロ
コンマ何パーセントの場合、ELISAと言う方法では擬陽性、擬陰性の方が遙かに
多くなります。そのゼロコンマ何パーセントの動物のうち何頭検出して淘汰でき
るか、はなはだ疑問だからです。かかっているお金や、手間に対してあまりにも
実効が薄そうだから「アホ」という言葉を使いました。風評被害を避けるための
政治的判断と言われればそれまでなのですが、それにしても、ちょっと・・・と
言う感じです。

> # そんな厳密な判断じゃなくて、不安も風化していくのかな(^^;。
日本の国民性を考えれば、すぐに不安は風化するんじゃないですか?マスコミさ
え目を付けなければ、数年もしない内に消費は戻ってくる気がします。

> 実際のところ、専門家から見ると、どのようなサンプリング方法で、
> 検査するのが、経費、安全性の両面から考えて妥当ということにな
> るのでしょうか。
ウゥ・・・、核心をつきますね。狂牛病を研究したわけじゃないのでわかりませ
んが、おそらくダウナー牛と30週齢以上の乳牛だけを対象にすれば十分なので
は無いでしょうか(乳牛は殆どが30週齢以上ですが。確か、ヨーロッパではそ
んな感じ)。脳や骨髄を食べる習慣の無い日本では、検査よりもむしろ飼料の管
理体制(人員と予算)を整える方にお金を使ってほしい気がします。現在のプリ
オン説が正しいなら、牛の飼料に動物由来蛋白を混ぜなければ、数年以内に狂牛
病は無くなってしまう(罹患牛を消費してしまう)はずですので。・・・そうい
えば、日本はあと何年全頭検査するつもりなんだろう。


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