[BlueSky: 5446] 少子高齢化・目減りしない価値


[From] 阿部靖志 (ABE Yasushi) [Date] Sun, 19 Oct 2003 16:01:07 +0900

中澤さん、さがわさん、葛貫さん、和尚さん、こんにちは。

阿部@春日です。

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[BlueSky: 5427] Re:5426 少子高齢化 (中澤さん)
> かつて書評を書いたので,ご覧いただければ幸いです。
> http://sv2.humeco.m.u-tokyo.ac.jp/~minato/cgi-bin/bookres/20010118170655.html

 読ませて頂きました。人口学は非常に奥が深い世界だと言うことがよくわか
りました。ありがとうございました。


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[BlueSky: 5430] Re:5425 少子高齢化 (さがわさん)
> それにしても、政治家にはちゃんとしたブレーンが付いて欲しいですね

 選挙に勝つ為のブレーンが事実をねじ曲げてでも耳触りの良いことを言わせ
たのかも…(^^;(ブラックなボケでスミマセン)。

 私は公明党に投票する気はありませんが(それ以前に引っ越したばかりなの
で次回は投票できないんだろうけど)、DINKS とか、結婚しないかもしれない
症候群とかについては、正しいかもしれません。

 もっとも、そういう社会を作って来たのは政治家を含めた日本人全体なので
すから、

『お前にだって責任の一端は有る』

というツッコミが有っても良いようなモンですが(^^)。


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[BlueSky: 5439] Re:5437 目減りしない価値 (葛貫さん)
> driadさんは、税、年金等、何らかのかたちで徴収されたお金の
> 再分配、立法や行政に関係する部分、阿部さんは、それとは別に、
> 生活費を確保する個人の才覚・努力の部分について考えていらっし
> ゃる、ということなのかな。

 私は、個人で老後の生活費を確保せざるを得ない、と言う結論を既に得てい
るので、それを考えている訳です。それを考えておく事は、年金が破綻しない
場合でも老後の経済的自由度が大きくなるので、悪い事では無いでしょう。も
っとも、どんな生存戦略を選ぶかは個人の自由ですから他人に強要する気はあ
りませんし、時機を失してしまえば選択の余地が無くなる事も有るので、まだ
間に合う人に軽くお勧めする位の話ですが(^^)。


> イスラム教のワクフという制度の話が面白かったです。

 ホントに面白い制度ですね。多分、その建物を寄進した裕福な人も、その寄
進の結果から更に豊かになれたことでしょう。愛情と経済が絡み合った形でフ
ィードバックするシステム、といったところでしょうか。

 ブータンは『GNPではなくGNH(国民総幸福)を追求する』という国だそうで
す。それも一つの行き方でしょう。日本は『GNHではなくGNPを追求した』国な
んでしょうね。その為に捨て去られたのが愛情をフィードバックさせるシステ
ムやライフスタイルだったのかもしれません。


> [5425]で紹介して下さった『ラダック 懐かしい未来』って、どん
> な本だろうと思って検索してみました(SFかと思ったの(^^;。)

 私も未だ半分くらいしか読み終えていないのですが、ラダックの人々が他者
とどう関わるのか、が非常に多く描かれています。彼等は確かに、幸福かつ平
和に生きる智慧を体得している様です。その智慧の幾つかは、現代の産業社会
に生きる我々でも実行可能だと言う気がします。もっとも、人間的な成熟は必
要ですが。

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[BlueSky: 5442] Re:5441 目減りしない価値 (葛貫さん)
> 大雑把なのですが、去年まで阿部さんが滞在していらしたチリは、
> 1970年に社会主義政権が発足
>  国内経済の混乱、米国等との関係の不安定化、経済危機の深刻化
> 1973年に警察と軍部によるクーデターが発生、軍事政権の発足
>  過酷で徹底した弾圧を行い国会は閉鎖,政党活動も事実上禁止、
>  自由市場経済の確立をめざし徹底した構造調整政策を実施。
> 1981年に年金を民営化
>  1975年にはインフレ率340%、失業率16%であったが,
>  1981年にはそれぞれ9.5%と9%にまで低下していた。
> 1982年 経済危機の再来、再び失業率が20%を超える。
>     人権問題に対する国際非難の高まり
> 1988年 国民投票で軍事政権不信任
> 1990年に民政移管。
> というアップダウンの激しい時代を過ごしてきた人達が働き盛りの
> 年代になっているんですね。

 おぉ!俺より詳しいじゃないですか!(^^)。


> その時々の政府に、どの程度、国民が信頼を置き、あてにしている
> のかな。年金が民営化されているということは、日本より、個人の
> 生活は個人で守るしかないのではという気持ちが強いのでないかな。

 私の見る処、国民は政府をあまり信頼していません(チリ人は黙って微笑ん
でいても、ずっと観察しています)。だから政治家や役人に対する目は厳しい
し、表面化すれば簡単にクビです。その結果、逆説的な話ですが、政府機関は
信用できる存在になっています。また、選挙での投票は義務であり、怠れば罰
金が課せられます。

 信頼の程度は、概ね政府の偉い人との親密度に比例します。この辺はやっぱ
りアミーゴの国だと言う気もします。

 停年は有るかもしれませんが、年が幾つだろうと働ける内は働いています。
働けなくなった老人は寝たり起きたりで

> また、90%近くがカトリック教徒であるチリでは、個人の収入の幾
> 許かを教会に献金する習慣が残っているだろうし、それを使って各
> 教区で慈善事業が行われ、それがセーフティーネットになってきた
> という面もあるのではないか、政変に翻弄されつつも、カトリック
> ・ネットの方に信頼が強く、政治は「ごっこ」みたいな生活観って
> ないかな?等々、想像したのですが、実際、どうなんでしょう。

 政治は政治で重要なので、誰に訊いてもそれなりの意見を吐きます。政治が
悪ければ人が死ぬ、という事を骨の髄から理解しているからでしょう。その点、
この半世紀近くを政治的失敗で多くの人が死ぬようなことがなかった日本人と
は、リスクマネージメント意識がまるで違う気がします。

 現在、チリ政府は政府機関の更なるリストラ(民営化)を進めている最中の
様です。これが国民の自助努力を引き出しているのでしょう。と言う訳で、生
活弱者への福祉に関しては、政府の活動にはあまり見るべきモノがありません。

 一方、カトリック・ネットとしてはオガール・デ・クリスト(キリストの
家)という組織があって、かなりしっかりした活動をしています。病院を持っ
ていて、老人介護をしていたり、ホームレスに家をあげると言う活動をしてい
ます。

 結構物乞いも多いのですが、それは気前良くお金をあげる人が多い事にもよ
ります。とは言え、チリ人だから○○だ、という括りは危険です。良い人も多
いのですが悪い人も多いのですから(バラツキが大きいのです)。


 以上のチリに関する話は私の浅い理解とそこから導かれる感想に過ぎません
ので、事実とズレているかもしれません。その点はお含み頂きたく思います。


> 日本には、イスラムのワクフや、キリスト教会の教区のような政府
> と独立したセーフティーネットの役割を果たす組織があるかな。

 『組織』は、無いんじゃないでしょうか。働かざる者喰うべからず、という
精神態度の国ですから。強いて言えば家族と神の見えざる手に期待するしかな
かったので、政府が制度を作らざるをえなかったのかもしれません。


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[BlueSky: 5443] Re:5434 少子高齢化(和尚さん)
> 何時も暴言をはく私は社会の害悪です。

私は和尚さんの暴言を楽しみにしているので、害悪とは思いませんよ(^^)。


それではまた。 阿部 靖志(abe_yasushi@yahoo.co.jp)

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