[BlueSky: 3495] 4つの社会・経済シナリオ


[From] yuichiro komiya [Date] Wed, 27 Jun 2001 18:39:56 +0900

小宮です。

京都議定書の問題が各紙をにぎわしてますが、環境省に新しい資料が
出ていました。日本の将来の社会システムによって、どのようにCO2
排出量が変わるか、というものです。


4つの社会・経済シナリオについて
−「温室効果ガス排出量削減シナリオ策定調査報告書」−
http://www.env.go.jp/press/press.php3?serial=2696


将来の日本の社会経済の発展のタイプを、

「A1:世界市場主義シナリオ」
「A2:地域・伝統重視シナリオ」
「B1:環境技術牽引シナリオ」
「B2:新地域自立シナリオ」

の4つに分けて、それぞれの2030年までの二酸化炭素排出量を予測
されてました。結果は基準年(1990年)の排出量を100とすると、2030年の
数値は、

「世界市場主義シナリオ(A1)」 …144
「地域・伝統重視シナリオ(A2)」…114
「環境技術牽引シナリオ(B1)」 …103
「新地域自立シナリオ(B2)」   …94

となっています(これらの値は、特に温暖化対策を施さなかった場合の
数値)。日本が将来どのような社会・経済構造を選ぶかによって二酸化
炭素の排出量は2030年において50%もの差が見られるので、単に
温暖化対策だけでなく、社会構造をどのようなものにするかも併せて
議論する必要がある、とまとめられていました。これはまったくその通り
ですね。数値で見せられると説得力があります。

以下にもっと詳しい資料が載っていました。僕は概要しか読んでませんが。
http://www.env.go.jp/earth/report/h13-01/index.html





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