尼崎市の一ノ瀬です。
#3366では、#3365の伊東さんの発言;
「原発を狙った破壊行為が行われると、汚染物質がばらまかれるので
社会不安を引き起こす。故に、脱原発による分散化を選択すべきであ
る」
に反論を加えたつもりだったのですが、その後、なんだか論点がずれ
てしまっています。私の書き方が悪くて誤解を招いたかも知れません。
改めて指摘しておきます。
化石燃料を使う限り、分散化しても、破壊活動による危険は回避で
きません。
故に、破壊活動に対する脆弱性があるからと言って、脱原発を進め
る理由とはなりません。
天然ガス等によるマイクロガスタービンを採用したとしても、燃料
の天然ガスは、LNGタンカーで運んでくるか、パイプラインで輸送
するしか手はありません。
LNGタンカーから荷下ろしした場合、それを蓄える巨大タンクが
必要になりますが、これにミサイル等で攻撃されれば、周囲には大変
な被害が生じます。熱量だけで言えば、核爆弾並という話もあるぐら
いなのですから。また、発生する大火災は、環境汚染を引き起こしま
す。
ラインパイプは、その途上に必ずバッファを設けて、トラブルによ
る一時的な輸送停止に備えますが、このバッファは巨大なガスタンク
そのものなので、攻撃されれば、大きな被害と汚染は避けられません。
結局、脱原発を進めるか否かの選択は、持続可能性等の、他の要因
によることになると思います。
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伊東さん<
コージェネ活用で効率>2倍。
電力の最終消費の半分近くが熱源使用なのですから。
つまり現在の稼動している火力発電をすべてコージェネ化すれば、
原発は不要になります。(極論)
>
コージェネについては、私も期待するところ大ですが、やや気にな
る点があります。
まず、「電力の最終消費の半分近くが熱源使用」という話ですが、
全てコージェネの廃熱で代替可能な熱源なのでしょうか? 例えば、
鉄のリサイクル工場では、鉄を電気炉で溶かしていますが、コージェ
ネの廃熱で鉄は溶けません。
また、このメーリングリストで以前に指摘されたことですが、都心
部で電力をコージェネに切り替えると、廃熱を周囲に垂れ流すことに
なるため、熱汚染=ヒートアイランド現象の激化、が心配されます。
このことがあるので、私はコージェネは、都心部では使えないので
はないかと考えています。
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