[BlueSky: 3066] Re:3063 パラダイムとして。 


[From] "SUKA, Takeshi" [Date] Mon, 5 Mar 2001 21:02:50 +0900

akiraさん みなさん

   須賀です。

人間やほかの生物が環境世界をどんなふうに知るかという
さきほどの話題でもうひとつ補足したいことがあります。

> 1)脳内のプロセスのような生理的メカニズムの問題
> 2)進化的な歴史においてそれをかたちづくった要因
> 3)人間の社会としてその「意味」をどううけとめるか
>   という問題

3)の問題に関係した話題です。

ヒトはそれぞれ個体ごとに自分の五感と脳で環境をとらえ
ます。これはほかの多くの動物と同じです。しかし種ごと
に神経系のつくりがちがうので環境のとらえかたも動物の
種類によってちがうでしょう。

けれどもヒトは、ことばやそのほかのシンボルを操作して
認識を伝達しあうということもやります。ほかの動物でも
ありますが、特にヒトではこの部分が大きくなっていて、
社会生活にたいへん重要な役割を果たしています。これに
左右される面があるので、人間の環境世界は歴史的文化的
に変化します。

これは生物学というよりも人文・社会科学の領域ですが、
「環境問題」にとってはとても大きな意味をもっています
よね。





Takeshi SUKA
Nagano Nature Conservation Research Institute (NACRI)
E-mail: suka@nacri.pref.nagano.jp


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