二木さん、ダイさん みなさん
須賀です。
二木さん:
> これ、同感です。著者が有名であるほど、そこに書かれていることへ傾倒してしま
う
> ように思います。で、わかったような気になっていって、「○○主義」的になって
い
> くように思うのですが。
これ、直接にはわたしの発言にふれておられるのではない
かもしれませんが、これをよんで、自分が舌足らずだったかも
いれないと思ったので、補足します。
ダイさん[2994]:
> 国際化と欧米化を同一視すると必ず大きな弊害が起こるので、日本は今後も国際化
を目
> 指すならば、安易に「世界水準」といった既成の概念を賛美するばかりではなく、
文
> 化相対主義的な視点を持ち、非欧米国にも目を向けるべきではないでしょうか。
須賀[3037]:
> 賛成です。[3021]でご紹介した梅棹忠夫『文明の生態史観』(中公文庫)は
> そういう意味でたいへん示唆に富んだ本だと思います。著者の梅棹忠夫は、
> 大阪千里にある国立民族学博物館の初代館長をつとめられた方です。
この本のなかでは文化相対主義ということばはつかわれて
いなかったと思います。
実は、わたしはうえの文のあとにつづけて「自分では文化相対
主義」ということばをあまりつかいたくない、といったことを書いて
いたのですが、送信するまえによみなおすと、なんとなく感じが
よくないな、と思ったので、消したのでした。
それから、これはもう過剰反応になるのかもしれませんが、わたし
が梅棹忠夫の本に高校生のときに感激したの「内容」がすごい
と思ったからで、肩書きにまどわされたからではありません。
上の文でわたしがわざわざ国立民族学博物館の初代館長と
書いたのは、本を手にとったことのない方に内容を推測して
いただく手がかりのひとつになるかもしれないと思ったからに
すぎません。けれどもあとで考えなおすと、ダイさんの文化相対
主義ということばに何もコメントせずに「賛成です」と書いて
梅棹の本を紹介したので、あたかも梅棹が「文化相対主義」
という「主義」をとなえているかのような誤解をされた方も
いらっしゃるかもしれないと思いましたので、補足します。
もっとも、「なになに主義」をふりまわすのはイカンという感覚
は健全なものだと思うものの、大事なのはそのなかでいわれて
いる「内容」なので、「なになに主義」という「表現」にまどわさ
れて、そのひとのいわんとすることをききもらすことのないよう
にも気をつけたいと思います。
須賀 丈
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